こどもの日の菖蒲湯(しょうぶゆ)に入る由来とは?

子どもの日

5月5日のこどもの日には、「菖蒲湯」(しょうぶゆ)に入るという昔からの習慣があります。

ですが、「こどもの日に菖蒲湯に入るにはどうして?」と子どもに聞かれても答えるのはなかなか難しいというママも多いのではないでしょうか?

昔から当たり前に行われている事なので、改めて理由を聞かれてみると分からないことって多いですよね…?

そこで、今回は「こどもの日に菖蒲湯に入る由来」などについて考えていきましょう。



こどもの日に菖蒲湯に入るのはいつから?

菖蒲湯は、端午の節句と同様に中国から日本へ伝わったとされています。

端午の節句は紀元前3世紀頃からと考えられていますが、それよりも前から菖蒲には様々な薬効があることが知られていました。

菖蒲には独特の強い香りがあるので、昔は 悪病や厄災などの邪気を払う薬草として使われていました。

端午の節句は春から夏への季節の代わり目で体調を崩しやすい時期なので、健康を願って菖蒲湯に入る習慣が出来たとも言われています。

日本では、推古天皇の時代(7世紀頃)に宮中行事となりました。

天皇が菖蒲湯に入浴したのが始まりとされています。



こどもの日の菖蒲の由来や意味は?

また、武家社会となった鎌倉時代からは、端午の節句が「男の子の成長を祈る日」として定着し、5月5日の夜に菖蒲湯に入る習慣も出来たといわれています。

菖蒲(しょうぶ)が「強くて勇ましい」という意味である「尚武」と同じ読みであり、葉が刀のように尖って勇ましいこと、「勝負」と同じ読みであることから武士に好まれました。

この風習が一般庶民にまで広がったのは、江戸時代のことです。

5月5日の端午の節句は、「菖蒲の節句」とも言われており、端午の節句と菖蒲は切っても切れない関係です。

こどもの日に菖蒲湯に入るのは、「大切な子どもたちの無病息災を願い、けがれやふりかかる厄災などから守る」ためという意味があるんですね。



こどもの日の菖蒲湯には、どんな効果・効能があるの?

一般的に、菖蒲湯に使うのは菖蒲の葉の部分ですが、実は葉よりも、根茎部分の方が「アザロン」や「オイゲノール」などの精油成分が多く含まれているんです。

そして、これらの精油成分が、菖蒲の独特の香りの元になります。

本来、菖蒲湯は「香りで邪気を払う」という習慣です。

ですので、根茎の部分が手に入るならぜひ一緒に使いたいものですね。

菖蒲の具体的な効能としては、

・血行促進

・腰痛

・神経痛

・冷え性

・筋肉痛

・リュウマチ

・肩こり

・保湿効果

・リラックス効果

などがあります。

そして、菖蒲の香りが強いのは「葉」の部分ですが、効能が得やすいのは「茎」「根」の部分です。

根はなかなか手に入りにくいので、せめて茎は活用したいものですね。

買ってきた菖蒲に茎が付いていたら、切り取らずに葉と一緒に使いましょうね。

菖蒲湯の入り方を解説!

それでは、一番手軽で一般的な菖蒲湯の入り方を紹介していきます。

1:まず、買ってきた菖蒲を10本程度に束ねましょう。

2:まだお湯をためる前の空の浴槽に束ねた菖蒲を入れます。

3:菖蒲は高い温度のほうが香りがよく出ますので、少し高めの温度(42〜43度くらい)のお湯を貯めましょう。

4:その後、湯船のお湯の温度を適温に冷まし、成分がお湯に馴染んだ頃に菖蒲湯に入りましょう☆

次に、菖蒲の葉で肌を切ってしまうのが心配な方や、もっと精油成分を抽出したい場合の方法のコツもご紹介しますね☆

1:菖蒲の葉を包丁やキッチンバサミを使って細かく刻みましょう。

2:市販の出汁パックやふきんなどで刻んだ菖蒲を包みます。

3:包んだ菖蒲を洗面器やボールに入れ、上から熱湯を注いでしばらくおきます。

4:10分ほど浸けておき、抽出した菖蒲のエキスを浴槽に入れましょう。

こどもの日の菖蒲湯に赤ちゃんが入っても大丈夫?

お子さんの健やかな成長を祝うこどもの日ですから、小さな赤ちゃんを菖蒲湯に入れたいと考えるママも少なくないのではないでしょうか・

その場合、やっぱり気になるのは肌への負担ですよね?

菖蒲湯に入れたことが原因で肌荒れなどを起こしてしまったら、こどもの健康を願うどころではなくなってしまいます…。

まず、赤ちゃんを菖蒲湯に入れたいのであれば、沸かした後に菖蒲の葉を取り除きましょう。

本来であれば、菖蒲の葉を入れたままお風呂に入ったほうが効果的ですが、葉っぱが肌に触れた際に傷をつけてしまう可能性があるからです。

また、長風呂は避けてください。

お風呂からあがる時には、シャワーなどで体についた菖蒲湯を落とすようにしてあげましょう。

こうするだけでも、肌トラブルを避けることができますよ。

肌が弱い赤ちゃんだと菖蒲湯につかっただけでヒリヒリとしたり、肌が赤くなってしまう場合があります。

痛そうだったり、痒そうだったりした場合は、すぐに入浴を中断し、シャワーで洗い流してあげてくださいね。

どうしても菖蒲湯に入浴させるのが心配であれば、普通のお湯に菖蒲を頭に巻いて入浴するだけでも菖蒲の良い香りがしますし、こどもの日の雰囲気も出ますよ。

こどもの日の菖蒲湯で菖蒲の葉を頭に巻くのが常識?

こどもの日には菖蒲湯に入ったときに「菖蒲を頭に巻く」という風習もありますが、これには地域性があります。

菖蒲の葉を頭に巻くと、「賢くなる」「頭がよくなる」という風習があります。

これは、主に西日本の一部で言い伝えられています。

そして、「菖蒲の葉を頭に巻く」という風習から派生し、菖蒲のはを「腹に巻く」という地域もあります。

菖蒲の葉をお腹に巻くと、「健康になる」と言い伝えられているのだそうです。

こどもの日に菖蒲湯に入って、頭と腹に菖蒲を巻いたら向かうところ敵なしですね!

そのほかには、枕の下に布に包んだ菖蒲を入れて「菖蒲枕」を作り、それで眠るという風習もあるそうです。

この風習の目的は「邪気を払う」ことのようですが、菖蒲には精油成分があり、香りによってリラックス効果も得られるようですよ☆

そのほかにも、

・菖蒲を浸した酒を飲んで邪気を払う

・菖蒲を屋根の上に置いて邪気を払う

などの様々な風習が地域によって残っています。

こどもの日に菖蒲の花は必要?

中国では、端午の節句の5月5日に薬草である「菖蒲」や「ヨモギ」を屋根に乗せたり、お風呂に入れたりして邪気を払うと風習があり、日本にもその風習が伝えられているということをお話してきました。

季節の花である「菖蒲(ハナショウブ)」が「尚武」「勝負」と同じ音であることから、こどもの日や端午の節句の際に用いられるようになりました。

ですが、「花菖蒲」と「葉菖蒲」は全く別の植物です。

一般的に花屋さんで売られている菖蒲の花や、菖蒲園に咲く菖蒲は「花菖蒲」と呼ばれ、アヤメ科に属しています。

その一方で、一般的に菖蒲湯に入れるために売られている「葉菖蒲」は、サトイモ科に属している植物です。

そのため、端午の節句に親しまれている「花菖蒲」と「葉菖蒲」は、実は別の植物なんですよ。

花菖蒲の飾り方は?

まず、花菖蒲はアヤメ科アヤメ属の多年草です。

花菖蒲は、青紫、濃い紫、淡い紫、白などの色で、凛とした姿が美しい花ですが、咲いてから数日で萎れてしまう、花期の短い花でもあります。

実は、花菖蒲の花は2度咲きます。

美しく咲く姿を見たい時に合わせて花菖蒲を購入し飾る事をオススメしますが、咲き終わった後も、実は2番花といって、大抵の花はもう1度花を咲かせるんですよ。

花菖蒲の花の「がく」の中に、もうひとつ蕾が隠れているんです。

最初の花が咲き終わったあとに、そっと花ガラを取り除いてあげましょう。

そうすると、もう一度花を咲かせてくれますよ。

是非大切に飾って、是非2番花も咲かせてみて下さいね。

(まれに2番花が咲かないものもあります。)