年末といえば、やっぱりNHK紅白歌合戦を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
毎年恒例のこの番組は、昭和から平成、そして令和に至るまで、長い歴史を持つ国民的イベントですよね。
でも、時代が変わるにつれて、紅白の視聴率も少しずつ変化してきたんです。
昭和の時代は「家族全員でテレビを観る」というスタイルが主流で、視聴率は驚異の80%を超えることも珍しくありませんでした。
ところが、平成に入るとテレビ以外の娯楽が増えてきて、紅白の視聴率も少しずつ下がり始めます。
昭和の時代から現代まで、紅白がどのように日本の年末を彩ってきたのか、そしてこれからの紅白はどうなっていくのか、ぜひ一緒に見ていきましょう!
Contents
最近の紅白歌合戦の視聴率と視聴者の反応:2023年~2018年
2023年:ジャニーズ不在で大波乱、視聴率は過去最低!
2023年の紅白歌合戦は、第2部の平均視聴率が31.9%(関西地区では32.5%)と、過去最低を記録しました。
これまで最低だった2021年の34.3%からさらに2.4ポイントダウン。
この結果は、紅白にとってかなり衝撃的でしたよね。
特に注目されたのは、旧ジャニーズ事務所(現在はスマイルアップ)からの出場者がゼロだったこと。
性加害問題で大きな話題を呼んだジャニー喜多川氏の影響がここまで紅白に響くとは、予想していなかった人も多いはず。
今年の紅白は「ボーダレス」というテーマのもと、YOASOBIが「アイドル」を国内で初めて歌ったり、顔を見せない歌手として有名なAdoが京都の東本願寺からサプライズ中継でパフォーマンスしたりと、話題には事欠きませんでした。
司会陣も有吉弘行、橋本環奈、浜辺美波、高瀬耕造アナウンサーという豪華な顔ぶれ。
これだけ豪華キャストだったのに、視聴率がここまで下がるとは意外でしたね。
また、懐かしいポケットビスケッツやブラックビスケッツが25年ぶりに出場し、昔のファンを喜ばせた一方で、新しいファン層には響かなかったのかもしれません。
さらに、キャンディーズの伊藤蘭が46年ぶりに紅白に登場!
これも大きなサプライズでしたが、全体の視聴率には大きく影響しなかった模様です。
SNSでは「ジャニーズ不在は大きな痛手だ」といった意見や、「受信料の話がやたらと出てきたのが気になった」という視聴者からの不満の声もありました。
また、「紅白自体、これまでの形で続ける意味があるのか?」といった疑問の声も多く上がり、紅白歌合戦の未来についても議論が沸き起こる結果となりました。
2022年:観客を戻したけど、大きな飛躍はなし…
2022年の紅白歌合戦は、3年ぶりに観客を迎えてNHKホールで開催されました。
観客を戻したことで、視聴率も少し上がるかと思いきや、結果は第2部の平均視聴率が35.3%(関西地区は36.7%)と、前年の34.3%からは1ポイント増えただけ。
期待されていたほどの大幅な視聴率アップにはつながりませんでした。
2022年は、特別企画が多く用意され、中高年層を意識したベテラン勢が目立ちました。
例えば、松任谷由実や加山雄三、氷川きよしの最後の紅白出演などが注目されましたが、それでも視聴率は40%を超えなかったんです。
また、韓国の人気グループや若者層を狙った初出場のアーティストたちも多く起用されたものの、若者だけでなく幅広い世代にアピールするのは難しかったようです。
特に氷川きよしは、この年で歌手活動を一旦休止することが発表されており、そのラストステージとしての紅白出演にはファンも多く期待していたはず。
それでも、視聴率には大きく貢献できなかったのはちょっと意外ですよね。
これだけ話題性のあるアーティストが揃っても、大幅な視聴率アップが見られないのは、やはり視聴者のテレビ離れが進んでいる証拠なのかもしれません。
また、テレビの視聴率に詳しいコラムニストからは、「特別企画が多すぎて、本来メインであるはずの歌の時間が削られている」との指摘もありました。
紅白は、歌を楽しむだけでなく、エンタメ性やサプライズを求める人も多いけど、バランスを取るのは難しいんだなと感じる年でしたね。
2021年:視聴率過去最低に…コロナ禍の影響が影を落とす
2021年の紅白歌合戦、第2部の平均視聴率はなんと34.3%。
この年は紅白の歴史において、過去最低の視聴率を記録する年となってしまいました。
紅白は毎年、国民の年末恒例のイベントとして親しまれてきましたが、この年の数字は、視聴者がいかに変化しているかを象徴しているかのようでした。
この年は、まだまだ新型コロナウイルスの影響が続いており、外出や旅行が制限されている状況。
ステイホームが呼びかけられた年でもありました。
テレビ番組全体の視聴率が下がる中、紅白も例外ではなく、視聴率が過去最低を記録した一方で、別の調査によれば、テレビをつけていた人たちの中で紅白を見ていた割合は高かったそうです。
つまり、紅白を見ている人は多かったものの、そもそも大晦日にテレビをつけない人が増えてしまった、ということなんですね。
この年は、アーティストたちのパフォーマンスや演出自体は例年通り盛りだくさんだったんですが、コロナ禍の影響でエンターテイメントそのものに対する関心が薄れていたのかもしれません。
また、若者を意識した出演者も増えた一方で、紅白を昔から見ている中高年層にとっては、少し馴染みのないアーティストが多かったのも理由の一つかもしれません。
さらに、ネット動画やストリーミングサービスの台頭が、紅白の視聴率に影響を与えたことは間違いないでしょう。
特に若者の間では、YouTubeやNetflixなどの動画コンテンツが人気を集めており、テレビを見なくても年末を楽しめる選択肢が増えてきた結果、紅白の視聴率が低下してしまったんですね。
2020年:無観客でも盛り上がり、視聴率は40.3%と健闘!
2020年の紅白歌合戦は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、史上初めて無観客で開催されました。
例年とは全く違う形で行われた紅白でしたが、第2部の視聴率は40.3%と、前年から3ポイント上昇し、健闘しました。
この結果は、無観客という特殊な状況ながらも、紅白がいかに多くの人に支持されているかを示していますね。
2020年は、コロナ禍で外出を控える人が多く、ステイホームが推奨されていたこともあり、家で過ごす大晦日が当たり前の年でした。
そのため、テレビをつけて紅白を見るという選択肢が増えたとも言えるでしょう。
さらに、初詣などの年末年始のイベントも自粛ムードが強かったため、紅白が唯一の大きなイベントとなっていた感もあります。
演出面でも、無観客という制約を逆手に取り、リモート中継や特別なセットでのパフォーマンスなど、例年とは違う形で楽しませてくれました。
アーティストたちも、この年の紅白に向けて特別な準備をしていたため、ステージのクオリティも非常に高かったです。
この年の紅白では、特にコロナ禍を意識したメッセージ性の強い演出が目立ち、家で過ごす時間が増えた人々に向けて、「絆」や「支え合い」といったテーマが強調されていました。
また、SNSやインターネットでも同時配信されるなど、視聴方法の多様化が進んだ年でもあり、これが視聴率の維持にも一役買ったのかもしれません。
結果として、40%を超える視聴率を記録し、コロナ禍でも紅白の存在感は健在であることが示されましたが、無観客の中でどうやって視聴者を楽しませるか、という新しい課題も見えてきた年でした。
2019年:令和初の紅白だけど、過去最低の視聴率を記録…
2019年の紅白歌合戦は、令和元年を迎えて初めての紅白ということで、ちょっと特別な意味があった年でしたよね。
新しい時代の幕開けとともに、紅白もどんな風に変わるのか注目されていたんですが、残念ながら第2部の視聴率は37.3%と、紅白の歴史の中でも過去最低を記録してしまいました。
残念ながら、なんとも厳しい結果でした。
令和になったことで、新しいアーティストやコンテンツが注目される一方で、昔からの視聴者にとってはちょっと馴染みのない顔ぶれが多かったのかもしれません。
この年は、特別なサプライズや目玉となるような企画が少なかった印象で、それが視聴率に影響したのかも。
また、スマホやインターネットでの動画配信サービスがますます普及していた時期でもあり、特に若い世代はテレビよりもネットで年末を過ごすことが多かったのでしょうね。
それでも、紅白自体は令和という新しい時代にふさわしいパフォーマンスや演出を工夫していて、若者に人気のアーティストが多数出演しました。
中でも、初出場の若手アーティストや、K-POPグループの出演が目立ちました。
これに対して、ベテラン勢のパフォーマンスは少なめだったので、中高年層の視聴者には物足りないという声もあったかもしれません。
また、この年の紅白では、「紅白の意義って何だろう?」といった疑問の声も少しずつ出始めていた年でした。
紅白が昔のように、国民的な年末イベントとして皆が楽しむ番組であるべきなのか、それとも、時代の変化に合わせて新しい形を模索するべきなのか、という議論も浮上していたんですね。
視聴率が低迷する中で、紅白がどんな風に進化していくのかが注目される年になったとも言えます。
2018年:平成最後の紅白、感動のサプライズで視聴率回復!
2018年は「平成最後の紅白歌合戦」ということで、特別感がすごく強かった年でしたよね。
結果的に、第2部の視聴率は41.5%と、2年ぶりに40%台を回復!
これはかなりの回復で、紅白としても盛り上がりを見せた年になりました。
特に、この年はサプライズが多く、視聴者を感動させる場面がいくつもありました。
例えば、シンガーソングライターの米津玄師がテレビ初登場!
「Lemon」を披露するシーンは、まさにこの年の紅白の肝でした。
彼は普段、テレビに出ないアーティストとして有名だっただけに、このパフォーマンスはファンにとっても衝撃的で、大きな話題になりましたね。
また、北島三郎が5年ぶりに紅白のステージに復帰!
往年のファンにとっては感動の一瞬でしたし、さらにサザンオールスターズの桑田佳祐と松任谷由実がフィナーレで共演するという、夢のようなコラボもありました。
これには、多くの視聴者が「紅白ってやっぱり特別だな」と感じたのではないでしょうか。
こういった豪華なサプライズがあったことで、平成最後の紅白は一大イベントとして成功を収めたんです。
とはいえ、この年も紅白には若手アーティストの出場が増えていて、世代交代の波を感じさせました。
中でも、K-POPグループや新進気鋭のアイドルグループが目立ち、若い世代の視聴者にアピールしていた印象です。
一方で、ベテラン勢の登場が少なめだったことから、中高年層の視聴者には少し物足りなさがあったかもしれません。
SNSでも、「米津玄師の登場が紅白の歴史を変えた!」という声が多く上がり、特に若い世代の間で紅白が再び注目を集めるきっかけとなった年でした。
結果として、視聴率も大幅に回復し、平成最後の紅白として大きな成功を収めましたが、この盛り上がりが翌年以降続くのかどうかは不透明でした。
1位:1963年(第14回)視聴率 81.4%
1963年の紅白歌合戦が記録した81.4%は、まさに紅白の歴史でも最高の視聴率!
この時代、テレビが一家に一台になり始めた頃で、みんなが年末には紅白を観て過ごすという文化が完全に根付いていました。
昭和の歌謡界の大スターたちが勢揃いし、年越しにはこれを観ないと!という感じだったんでしょうね。
国民全体が「紅白で年を締める」というイベントを楽しんでいた時代です。
2位:1972年(第23回)視聴率 80.6%
続いて、1972年の紅白歌合戦では80.6%を記録。
この時代も、紅白は「国民的年末イベント」としての存在感を誇っていました。
1970年代には、テレビがさらに普及し、家族揃って紅白を観るのが当たり前。
昭和を彩る歌手たちが次々と登場し、年末の夜に全国が同じ番組を観て一緒に楽しんでいたんですね。
この年も視聴者全員が紅白を観ていたんだなぁと感じさせる数字です。
3位:1962年(第13回)視聴率 80.4%
1962年の紅白歌合戦は、視聴率が80.4%という超高い数字をマーク!
テレビがまだ家庭の「特別な娯楽」として重宝されていた時期で、紅白はまさにその年末のメインイベント。
日本中の家族がテレビを囲んで、大好きな歌手やアーティストのパフォーマンスを楽しんでいた時代。
まさに「昭和の紅白」として、みんなの記憶に残る回だったのでしょう。
4位:1984年(第35回)視聴率 78.1%
1984年の紅白もすごかった!
視聴率**78.1%**を記録していて、80年代のアイドルブーム全盛期が背景にありました。
松田聖子、近藤真彦といったアイドルが紅白の舞台に立ち、ファンはテレビに釘付け。
この時代、若者からお年寄りまで、幅広い世代が紅白を楽しんでいたんですね。
昭和の歌謡界と80年代アイドルが融合した最高のエンターテイメントショーでした。
5位:1971年(第22回)視聴率 78.1%
そして1971年の紅白も、視聴率78.1%を記録!
この頃も、紅白は家族全員が楽しむ年末の恒例イベントでした。
歌謡曲が大衆文化の中心だった時代に、紅白はその年の音楽を振り返る大切なイベント。
昭和の名曲が次々と披露され、みんなが一緒に観て、歌って、楽しむ時間だったんです。
この年も、多くの人が紅白で年越しを迎えたんですね。
歴代の【歌手】の紅白の瞬間最高視聴率『ベスト5』
時代ごとの紅白歌合戦の楽しみ方の意義と変化とは?
昭和時代:みんなで紅白を観る時代
昭和の紅白は家族「みんなで観る番組」だったんです。
特に1960年代はテレビがどんどん普及して、年末の定番イベントとして紅白が超人気に。
1963年には、視聴率81.4%という驚異的な数字を記録してるんです!
この頃は、家族全員で一つのテレビの前に集まって、美空ひばりさんや三波春夫さんといった大スターの歌を楽しむのが当たり前でした。
みんなで一緒に年を越すっていう感じ、すごくいいですよね。
平成時代:娯楽が増えた時代
平成に入ると、ちょっと視聴率が下がり始めたんですよね。
テレビ以外の娯楽が増えて、ゲームや映画なんかも家で楽しめるようになって、みんなが一斉に紅白を観るって感じが少しずつ変わってきたんです。
でも、1998年の安室奈美恵さんが「CAN YOU CELEBRATE?」を歌ったときは、視聴率64.9%!彼女が産休から復帰した年だったので、みんなが注目してたんですよね。
紅白に出演するアーティストによっては、視聴率がぐっと上がることもあって、特別な年もありましたよね。
令和時代:ネットが主流の時代
令和に入ると、さらに視聴率が厳しくなってきました。
YouTubeやNetflixが普及して、みんながテレビを観る機会が少なくなってきたんですよね。
今はスマホやタブレットで好きな時間に好きなコンテンツを楽しめる時代ですもんね。
2023年の紅白では、ジャニーズ事務所の出場者がいなくて、視聴率**31.9%**と過去最低を記録しました。みんなの視聴習慣が大きく変わってきたんだなと感じますよね。
これからも『紅白歌合戦』の時代ごとの意義と変化に注目しよう!記事のまとめ
こうやって振り返ってみると、昭和から平成、そして令和にかけて、視聴率の変化って時代背景とすごくリンクしてるんですよね。
昭和は家族みんなで一つのテレビを囲んで楽しむ時代、平成は娯楽が多様化して視聴習慣が変わり始めた時代。
そして令和では、ネットが主流で、テレビそのものの存在感が薄くなってきてるかなと感じます。
それでも、紅白はやっぱり「年末といえば紅白!」っていう存在感があるんですよね。
視聴率が下がっても、特別なイベントや歌手の引退パフォーマンスなんかは今でも大注目されてますし、紅白って日本の年末を象徴する番組であることに変わりはないんだと思います。
これからも、紅白歌合戦に注目しましょう!