【忍びの家】を考察！岳は本当に裏切り者？家族との葛藤を徹底分析

Netflixオリジナルドラマ『忍びの家』で注目を集めたのが、俵家の長男・岳の行動です。

表面上は風魔党に与しているように見える彼の姿に、多くの視聴者が「裏切り者なの？」「家族を捨てたの？」と疑問を抱いたはず。

本記事では「忍びの家　考察」という観点から、岳の真意や行動の裏にある葛藤、そして家族への愛情について深掘りしていきます。

【忍びの家】を考察！岳は本当に俵家を裏切った？

『忍びの家』の物語を通して、多くの視聴者が強く印象に残ったのが、俵家の長男・岳の行動です。

敵対組織である風魔党に所属しているように見える彼の立場は、物語の中でもっとも複雑であり、真意が見えづらい存在でもあります。

しかし、本当に岳は家族を裏切ったのでしょうか？その答えは、彼の言動や行動の中に隠されています。

風魔党との関係とその背景

岳は作中で19代目風魔小太郎に共鳴し、風魔党の一員として行動しています。

それは単なる洗脳や力による従属ではなく、岳自身が感じていた矛盾や怒り、そして国家や体制への疑問から来るものでした。

これまで国のために命を懸けてきたはずの忍びが、実は腐敗した権力に利用されていた――そう気づいた岳が、自らの信念で風魔党に身を投じた可能性は否定できません。

岳が見せた“家族への想い”という伏線

それでも岳の行動すべてが“裏切り”と断定できないのは、作中の随所で家族への深い想いが描かれているからです。

たとえば晴との再会時、敵としての立場を取りつつも「おまえはそのままでいい」と語る場面には、弟を思う兄の複雑な感情がにじんでいます。

また、風魔党の仲間が凪に接触した際には「家族に手を出すな」と怒りを露わにするなど、岳の心が俵家から完全に離れていないことを強く示唆しています。

兄としての葛藤｜晴と凪への言葉に込められた本音

岳は俵家の長男として、兄という立場を常に背負いながら生きてきました。

その言動には、弟・晴と妹・凪への複雑な感情と、忍びとして生きることへの責任感が深く表れています。

ただの敵役として描かれていないのは、彼の言葉一つひとつに“兄としての優しさ”が込められているからです。

「おまえはそのままでいい」の意味とは？

晴との戦いの中で、岳は「自分の信念を妨げるならお前を斬ることもできる」と告げます。

一見冷酷にも思える言葉ですが、その直後に「おまえはそのままでいいのかもな」と微笑むシーンがあります。

この一言には、自分とは違い、純粋に人を守る心を失っていない晴を守りたいという、兄としての願いが込められているように感じられます。

凪に伝えた“忍びとしての誇り”の本質

岳は第1話で凪に「最高の忍びは影となる。誰にも知られなくていい」と語りました。

さらに、「でも俺たちがこの国を守っているんだ。修行をサボるなよ」と続けた言葉には、忍びとしての使命感と誇り、そして妹への深い思いやりが込められていたと言えます。

このセリフからは、忍びの生き方を押しつけるのではなく、大切な人たちを守るための力として伝えようとする兄の姿が見てとれます。

俵家の中心としての存在感｜岳が家族にもたらしたもの

物語を通して明らかになるのは、岳が俵家の精神的な支柱であったという事実です。

彼の存在が家族にとっていかに大きかったかは、彼がいなくなってからの家族の変化に如実に現れています。

“裏切り”という表面的な見方ではなく、その不在がもたらした影響こそが、岳の本質を浮き彫りにしています。

岳がいないことで崩れた家族のバランス

岳が行方不明になったことで、俵家は目に見えて活気を失い、家族の結束も弱まってしまいます。

晴や凪は戸惑い、両親もどこか心ここにあらずの状態に。

つまり、岳はただの“兄”ではなく、俵家の精神的な柱として機能していた存在だったのです。

「家族に手を出すな」と怒った場面が象徴するもの

物語の後半で、風魔党が凪に接触していたことを知った岳は、「家族には手を出すな」と声を荒げます。

この一言は、岳が今でも俵家を大切に思っていること、そしてその絆を守ろうとしている姿勢を明確に示しています。

どれほど思想が変わろうとも、家族への愛情だけは揺らいでいない――この事実が、彼の行動すべてに説得力を与えているのです。

【忍びの家】考察まとめ！岳は敵か味方か、それとも…

『忍びの家』における岳の立場は、単純な“敵”や“裏切り者”として語れるものではありません。

むしろ、家族への想いと、自らの正義の狭間で揺れる存在として描かれています。

彼の内面に潜む葛藤が物語に深みを与え、視聴者の心に強く残るキャラクターとなっているのです。

完全な裏切り者ではない、その理由

確かに岳は風魔党と行動を共にしていましたが、その根底には「腐敗した体制を変えたい」という信念がありました。

同時に、晴や凪への優しさ、家族に対する強い絆を手放してはいませんでした。

そのため、彼を“完全な敵”と見るのは早計であり、むしろ“信念を貫いた家族想いの男”と解釈する余地があるのです。

シーズン2で描かれる“岳の本心”に期待

シーズン1ではすべてが明かされなかった岳の内面。

今後の物語では、彼が何を目指し、どういう決断を下すのかが最大の注目ポイントとなるでしょう。

俵家と再び手を取り合うのか、それとも別の道を歩むのか――視聴者の関心が集まる中、続編でその答えが描かれることに大いに期待したいところです。