初めてお盆の飾りをする時は何を用意し、どのように飾るかよくわからないですよね。
標準的なお盆の飾りや意味を紹介していきます。
Contents
お盆の飾り方
お盆は先祖の霊をお迎えし、供養をする大切な風習です。
ですので、色々用意しなくてはいけません。
まず「盆棚(ぼんだな)」を用意し、仏壇の前に飾ります。
「精霊棚(しょうりょうだな)」という地域もあります。
「盆棚・精霊棚」の飾りつけは、次に紹介します。
次に「盆提灯」の用意をし、「盆棚・精霊棚」の前に対になるように飾ります。
もし「新盆・初盆」でしたら、その上に「白提灯」を1つ用意し、玄関や軒下に吊るします。
スペースがなかったり、防犯上気になる場合は、窓際や仏壇の前に飾ります。
「掛け軸」を用意する宗派もあります。
ただし「掛け軸」は、たくさんの意味が込められていますので、必ず確認してから飾りましょう。
飾る位置も宗派により違いますが、「盆棚・精霊棚」の後ろに飾るご家庭が多いです。
引用https://www.butsudanya.co.jp/bon_chochin4.html
お盆の飾り付け
では、「盆棚・精霊棚」の飾りつけを詳しく紹介していきます。
ただし、宗教によって考え方が違うこともありますし、地方によって他に用意することもあります。
また浄土真宗のように「盆棚・精霊棚」を飾らない宗派もあります。
必ず、宗派・地域などを確認しましょう。
まず「盆棚・精霊棚」の意味を紹介します。
「盆棚・精霊棚」は、「お盆の時期にあの世から戻って来られるご先祖様の霊が滞在する大切な場所」と考えられています。
必ずお盆前には、全ての用意が完了しておくようにしましょう。
棚
専用の台は基本3段になっています。
しかし、住居スペースの関係で置けない人もいますので、1段でももちろん構いません。
「マコモのござ」もしくは「白い敷物」
次に「マコモのござ」か「白い敷物」を棚の上に敷きます。
「マコモのござ」を使ってはいけない宗派もあります。
御供え
精霊馬、水の子、そうめん、ほうずき、生花、ミソハギの花、夏が旬の果物や野菜などのお供えを置いていきます。
御供えも宗派・地方により違いますので、上記の物全てを用意する必要はありません。
全国的には、精霊馬、夏野菜・果物、生花を基本に、故人が好きだった物をお供えすることが多いです。
御膳
御膳を手前にお供えします。
白飯・汁物・漬物・和え物・煮物の5品目を用意するのが基本です。
肉や魚を使わない精進料理を用意しましょう。
お盆の時期にご先祖様の霊が召し上がれるように、必ず毎日新しいものを供えてくださいね。
経机(きょうづくえ)
経机を「盆棚・精霊棚」の前に用意しましょう。
経机の上には、香炉、ローソク、線香立て、りんなどを置いておきましょう。
位牌・遺影
全てのお飾りが終わった後に、一番大切な「位牌」を仏壇から移します。
「盆棚・精霊棚」の上段の中心に置きます。
遺影を飾る場所は決まっていませんが、よく見える場所にお飾りしましょう。
「位牌」「遺影」はどちらを上段にするかは、決められていません。
お盆の飾りはいつからするべき?
お盆の時期は、地方によって違いますが、「7月13日から16日」か「8月13日から16日」がほとんどです。
ですので、先祖の霊がお戻りになる前日の「7月12日の夕方」か「8月12日の夕方」には完了しましょう。
御膳は毎朝お供えしますので、「7月13日」か「8月13日」の朝から供えましょう。
「盆提灯」だけはお盆の月の始めから、お飾りする人が多いです。
また、仏壇を綺麗にお清めをしてから、お飾りするようにしてくださいね。
お盆の飾りでなすときゅうりはどういう意味?
精霊馬(しょうりょううま)
きゅうりは「馬」、なすは「牛」に見立てられています。
精霊馬として、「先祖の霊が馬にまたがり、荷物を背負わせた牛を引き連れて子孫のもとに帰ってくる」といわれています。
他にも、「馬」でできるだけ早く子孫のもとに帰っていただき、「牛」でできるだけゆっくりと戻っていただくという考え方もあります。
水の子
「水の子」とは、蓮の葉の上に洗った米と、さいの目に切ったナスやきゅうりなどを盛りつけたものも言います。
ナスだけを盛り付ける地域もあります。
諸説ありますが、たくさんの霊をお迎えするときに「すべての霊に食べ物が行き届くように」「すべての霊ののどを潤すように」などという思いから始まったとされています。
お盆の飾りをするそれぞれの意味とは
「精霊馬」と「水の子」の意味を紹介しましたが、他のお供えにも意味があります。
盆提灯
「盆提灯」は、先祖や故人の霊が迷わず帰ってくる目印の役目があります。
また、故人の冥福を祈り、感謝の気持ち込めた供養を表します。
マコモのござ
マコモというイネ科の草を用いたござのことです。
お釈迦様がマコモで編んだむしろ(寝床)に病人を寝かせて治療されたと言われていることから、マコモを神聖なものと言われています。
ですので、マコモのござが盆棚の下に敷かれるようになりました。
宗教によっては、白い布を敷くところもあります。
そうめん
先祖が浄土に帰る時に、荷物を背負う紐の代わりになるという考えや、喜びが細く長く続くようにという意味があります。
ほおずき
ほおずきは、「先祖や故人の霊が迷わず帰ってくる目印」である盆提灯に似ているという説が一般的です。
飾り方は、様々です。
「花器に挿して飾る」「他の御供えと同じようにお皿の上に置いて飾る」「吊るして飾る」などがあります。
ミソハギの花
お盆で供養する餓鬼は、のどが狭くごはんが食べられないことから、水とのどの渇きを抑える作用のあるミソハギの花を添えておくためとされています。
和名では「禊萩(ミソギハギ)」と呼ばれ、お盆や祭り事によく飾られます。
生花
仏教では、「香」「灯」「花」の3つが仏様へのお供えの基本です。
花は「仏の尊さを伝えるもの」とされています。
耐え忍んで美しく咲く姿から、命の尊さやはかなさを示しているとも言われます。
故人が好きだった花を飾ることが多いですが、「棘や毒のある花」は飾ってはいけません。
また、「新盆・初盆」では、生花の色は「白」と決まっています。
お盆の飾りが誰でも簡単に作れる!?
お盆の飾りは用意するものも多く、揃えるだけで大変です。
そこで初めてお盆を迎えるご家庭のために、「新盆・初盆セット」として必要なものがセットで売られています。
セットの内容も様々で、本格的な豪華なものから、洋室に合うモダンンなものまで幅広く売られています。
一から用意するよりも、セットで購入した後、必要なものを買い足すのがお勧めです。
もちろん、買うばかりでなく手作りできる「お盆の飾り」もあります。
手作りの「お盆の飾り」といえば、やはり「精霊馬」でしょう。
作りものの毎年飾れる「精霊馬」も売っていますが、毎年心を込めて手作りする「精霊馬」は、ご先祖様も喜んでくださるでしょう。
作り方のポイントは、「きゅうり」と「なす」の選び方です。
真っ直ぐではなく、反りが大きいもののほうが、「馬」「牛」に見立てやすいです。
脚は「割りばし」か「つまようじ」で作り、しっかり立つように刺しましょう。
子供と一緒に「精霊馬」を作れば、「ご先祖様を大切にする心」が子供にも伝わることでしょう。
気持ちを込めて作りましょう。
まとめ
お盆飾りの飾りの飾り方は、宗派や地域によって様々です。
また、住居スペースも様々ですので、家庭に合った飾り方をしましょう。
一番大切なことは、先祖の霊をお迎えして、供養する気持ちです。