梅雨明け定義を知る前に…梅雨の基本から知ろう!また判断基準は難しい?

梅雨

梅雨明けの定義って知っていますか?大人でも、常識的に知っていても、いざ聞かれると、え?なんだったっけ?ってなることもあるかと思います。

また、お子さんに質問された時に、子どもに梅雨明けの定義を分かりやすく伝えるにはどうしたらいいのか紹介していきます。

Contents

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梅雨とは何かについて知ろう

梅雨の概念・基本を知る

梅雨の仕組みはどうなっているのでしょうか?

春から夏にかけて季節の変化が生じる頃、太平洋高気圧の活性化によって。大陸の高気圧が北に押され、日本南岸から中国の長江流域に梅雨前線が起こり、天気が荒れる日が頻繁になっていくことをいいます。

梅雨は日本では、北海道以外でみられます。

梅の実が熟す季節でもあるので、「梅雨」と漢字で表現します。

しかし、現在でもかびが生えやすい時期であったことから、「黴雨」と中国で表現していましたが、かびを意味するので、言葉が現在の「梅雨(ばいう・つゆ)に改められました。

昔は、「ばいう」と呼んでいましたが江戸時代になってからは、露や、実が熟して潰れる意味を持つ、「潰ゆ(ついゆ)」をきっかけに、”つゆ”と読みかたが決まったという言い伝えもあります。

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梅雨入り宣言と梅雨明け宣言とは?

梅雨入りと梅雨明けの違いを知る

関東地方では、よく、「関東地方では梅雨入りしたようです」なんて言葉をよく耳にしますね。

現在では、梅雨入りや梅雨明けは気象庁が判明していますが、現在は、「梅雨入り(梅雨明け)」宣言はしません。

梅雨入りと梅雨明けの判断は気象庁でも非常に難しく、その予報が外れて多くのクレームが殺到したため、2年間ほど、「梅雨入り宣言」を封印したこともあったのです。

しかし、気象庁に発表してほしいという意見も多かったので、現在では、「梅雨入りしたとみられる(梅雨明けしたとみられる」と言い方を変えているのです。

夏が終わって9月になってから、梅雨入りと梅雨明けの確実な数値が判明します。

梅雨入りの定義は、晴れている天候が2日以上続いたり、梅雨前線の影響で、前日と当日に雨が降って、さらにその1週間後の天気予報が5日以上雨または曇った状態が続くことをいいます。

このような天気が続いた場合は、「梅雨入りしたとみられます」という言い方をしますね。

ただ、大事なポイントは、当然ですが、「梅雨前線の影響」であることで、ただの雨では梅雨という言い方はしません。

梅雨入りも梅雨明けも、夏らしさが近づいてきたら、気象庁の予報部が予測をしますが、過去のデータを参考にしていても、結論は主観になってしまうのです。

梅雨って季節を伝える言葉ですので、梅雨入りするシーズンも地方によって定まっているのです。

沖縄は4月下旬から5月中旬、関東地方や近畿地方は5月下旬から6月中旬、東北地方は、6月初句から下旬と極めて短期間で梅雨の現象が起こります。

それでは、梅雨明けの定義はどうなのでしょうか?

雨が2日以上継続して続いたあと、梅雨前線の北上によって前日と当日が2日連続快晴で、週間天気予報で晴または一部が曇った状態をいいます。

梅雨明けは沖縄では6月中旬から7月上旬、関東や近畿では7月中旬から8月の初旬、東北地方では7月中旬から8月上旬といった、地方によって大きな差が見られます。

さらに詳しく、各地方の梅雨入りから梅雨明けの平均値についてお伝えしますと・・・

奄美地方→5月11日頃から6月29日頃

九州南部地方→5月31日頃から7月14日頃

九州北部地方(山口県を含む)→6月5日頃から7月19日頃

四国地方→6月5日頃から7月18日頃

中国地方(山口県を含まない)→6月7日から7月21日頃

東海地方→6月8日頃から7月21日頃

関東甲信越地方→6月8日頃から7月21日頃

北陸地方→6月12日頃から7月24日頃

東北南部地方→6月12日頃から7月25日頃

東北北う地方→6月14日頃から7月28日頃

北海道、小笠原諸島には梅雨の時期が定義されていないため、統計はありません。

実は、梅雨入りよりも梅雨明けのほうが判断が難しいのです。

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梅雨明け発表がされない年があるってどういうこと?

2017年には梅雨明け発表がなかった!最も梅雨明けが早くなった現象も

梅雨明けが発表されない年が実はあったのです。

1993年は怜奈津と長雨で米不足が起こった都市で、沖縄・甘みを除いて全国的に梅雨明けがありませんでした。

各気象台はいったん、梅雨明けを発表したのですが、8月下旬になって撤回したのです。

2017年の東北南部・北部で梅雨明け発表がなかった時もありました。

統計開始史上、梅雨明けが最も早まったこともあります。

関東甲信越地方でこれまでに最も早い梅雨明けは、2001年の7月1日で、2018年は6月29日に梅雨明けが開始しました。

梅雨の期間は、23日間で、1978年と並ぶ最短記録を更新。

また、奄美地方の次に、関東甲信越が梅雨明けしたのは、2015年以来となります。

1973年→7月3日

1978年→7月4日

2001年→7月1日

2018年6月29日

そこで、2019年の今年の梅雨明けも、早くて7月10日、遅くて7月24日になることが予測されます。

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梅雨明けには明確な定義はないという説も

梅雨明けの定義は断定が厳しいからこそ曖昧になる

梅雨明けは、気象庁が一週間程度の天気予報に基づき、発表するので、明確な定義はないようです。

梅雨前線が北上、南下、消滅のいずれかによって、その地域に戻ってこないと判断された時など定義とされていることがありますが、一定した見解って実はありません。

梅雨は、5日間ほど移り変わり期間とそうでない時期があって、非常にムラが激しいのです。

前述しましたが、前日や当日が曇りや雨の天気で翌日以降も、天気に雨や曇る1日が多い場合があると予測して、梅雨入りを発表しているのです。

梅雨明けはその逆で、曇りや雨が続くことがなく、晴れることが多ければ、梅雨明けされたと公言しているのです。

梅雨前線を目安にしていて、梅雨前線は往復が非常に激しい動きが特徴です。

梅雨前線は、高気圧同士がぶつかり合った境目に現れ、強い力で高気圧同士が衝突していることもあり、前線が真っ直ぐに進行できず、ちょっとだけ戻ったり、また進んだり・・・を繰り返すばかりなのです。

この前線の行き来する動きから、梅雨前線が通過してももう戻らないという判断のしにくさがみられます。

梅雨前線の面倒な「気まぐれ」が原因だからこそ、梅雨入り・梅雨明けの定義もより厳しいといえます。

晴れることが長期的に続くという目安を定めることも難しく、なかなか目安を決めることも出来ません。

一般的に、雨を降らせる雨雲は、1000キロメートルほどのサイズが定番なのですが、梅雨前線は1000キロメートルの幅しかないそうです。

このくらいのサイズと梅雨前線の位置がだいたいどれくらいなのかを把握することも判断しづらいのです。

梅雨前線の位置事態が曖昧なので、天気の予想が非常に困難で、梅雨明けの発表が出来ないまま、夏になってしまうということも少なくありません。

ここで注意してほしいのは、梅雨明けが発表されなかったからといって、ずっと梅雨の状態が続くわけではないのです。

6月から8月頃までに、梅雨明けが未発表だった場合にはこれまでの天気を見直しして、梅雨明けだったと9月に突入してから、気象庁によって正式な日にちが提示されるのです。

9月になってから梅雨明けの日にちを知らせるのは、梅雨明け宣言・発表とは違ってきます。

ですので、早い段階から梅雨明け宣言がない場合、その年は梅雨明け発表がないということになるのが予測されます。

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まとめ 梅雨明けの定義は判断が難しい・・・梅雨明けが公表されるのを待つ

  1. 梅雨入り宣言・梅雨明け宣言をすると、予報が外れた時に苦情が殺到したので、2年間、梅雨入り・梅雨明けを発表しなかった。
  2. 梅雨入り宣言・梅雨明け宣言の代わりに、「梅雨入り(梅雨明けした)とみられる」と言葉が言い換えられるようになった。
  3. 地方によって梅雨入りの時期、梅雨明けの時期には大きな差があって異なるが、北海道はない。
  4. 梅雨は梅雨前線によってムラや変わり具合が非常に激しい。
  5. 6月から8月まで梅雨明け宣言がない場合、その年は梅雨明けの公言がない。