【ペントハウス】は見ててむかつく？ドラマに感じる怒りの感情の正体

韓国ドラマ「ペントハウス」は、セレブたちが住む超高級タワーマンションを舞台に、富裕層の闇や熾烈な争いを描いた作品です。期待を持って観始めたものの、登場人物の行動にイライラし、物語が進むにつれて疲れが募るばかり。今回は、そんな「ペントハウス」に対して抱いた怒りと、なぜ続きが気になってしまうのか、その理由をお伝えします。

1. 「ペントハウス」の基本ストーリーと登場人物

「ペントハウス」は、韓国の高級タワーマンションを舞台にしたドラマで、セレブたちの陰湿な争いや学歴社会の闇を描いています。物語は、富裕層が住む高層マンション内で起こる犯罪や裏切り、そして親と子の関係を中心に展開されます。登場人物たちの複雑な人間関係が絡み合い、視聴者を引き込む力強いストーリーです。

物語は、主人公たちが繰り広げる熾烈な戦いを描きつつ、彼らが抱える過去や秘密が少しずつ明らかになっていきます。特に、子供たちの学歴競争や受験戦争が重要なテーマとして扱われ、韓国社会の教育システムや家庭のプレッシャーが描写されています。登場人物たちは、それぞれに暗い過去を持ち、他者との争いや自己実現のために手段を選ばない人物が多いのです。

主要な登場人物には、冷徹で計算高い母親、社会的地位を手に入れるためには手段を選ばない父親、そして両親の期待を背負う子供たちがいます。それぞれが、家庭内や社会的なプレッシャーから逃れられず、暴力や裏切りを繰り広げながら物語は進んでいきます。こうした登場人物の描写が、ドラマにおける緊張感を高め、視聴者を一度観始めると止められない魅力を生み出しています。

2. 観ていてむかつく理由とは？

「ペントハウス」を観ていて、最も強く感じるのが「むかつく」という感情です。登場人物たちが繰り広げる陰湿な争いに、視聴者は次第に感情移入し、その行動に対して怒りを覚えずにはいられません。

まず、物語を通して繰り広げられるのは、登場人物たちの“モラルを欠いた行動”です。彼らは他人を蹴落とすことに何の躊躇もなく、冷徹に自己利益を追求します。特に親たちのエゴが目立ち、子供を有名大学に入れるためには手段を選ばず、犯罪まがいの行動に出る場面も少なくありません。このようなエゴイズムは視聴者にとって非常に「むかつく」要因となり、物語に対する感情が一層強くなります。

また、ドラマの中で描かれる学歴社会の圧力が一層視聴者の心に不快感を与えます。特に「学歴こそが全て」とされる韓国社会において、親たちは子供の未来を自分の手のひらの上で操ることに執着し、そのためにどんな手段でも使おうとします。この姿勢が、観ているこちら側には「むかつく」と感じられ、時に絶望的な気持ちにもさせられます。

子供たちが親の過剰な期待に応えようとするあまり、次第に人格が歪んでいく様子もまた、視聴者を「むかつく」気持ちにさせます。学歴や成功が全てだという価値観が支配する中で、彼らの人間関係や行動はどんどん冷酷になり、感情的に痛々しいものとなっていきます。

3. 観るのが疲れるけれど、続きが気になる理由

「ペントハウス」を観るとき、視聴者はしばしば心身ともに疲れを感じることがあります。登場人物たちの行動にイライラし、物語が展開するにつれてどんどん精神的に消耗していくのですが、それでもなぜか続きが気になってしまうのです。

その理由の一つは、物語が持つ“引き込まれる力”にあります。どんなに不快な状況や人物が登場しても、その先に何が待っているのか、どのように問題が解決されるのかが気になって仕方ないのです。特に、犯人が誰なのかという謎がドラマを通じて深まるにつれ、観る者は次第にその真実を知りたくなります。このような“謎解き”の要素が、観ていて疲れると感じつつも、観る手を止めさせないのです。

また、「ペントハウス」は登場人物が持つ複雑なバックストーリーと感情の起伏が物語に深みを与えており、その変化を追いたくなる気持ちが生まれます。悪役のように見える人物が実は過去に深いトラウマを抱えていたり、善人だと思っていた人物が裏切りを繰り返すなど、予測できない展開が視聴者の興味を引きます。こうした“次に何が起こるのか”という期待感が、疲れた心を引き続きドラマに引き込む理由です。

そして、視聴者は“この人物の行動にはどんな理由があるのか”という心理的な探求心からも続きが気になります。感情的に疲れながらも、登場人物たちがどのように変わっていくのか、あるいはどこまで堕落していくのかという“人間ドラマ”に触れることで、次々と観たくなってしまうのです。

4. 「ペントハウス」を観るときの心構え

「ペントハウス」を観る際には、ある程度の覚悟が必要です。このドラマは、ただのエンターテインメントとして楽しむのではなく、登場人物たちの陰惨な行動や心情に触れる覚悟を持つことが大切です。

まず最初に、登場人物たちの行動や考えに対して、感情的に反応し過ぎないよう心掛けることが重要です。物語の中で繰り広げられる数々の陰湿な争いや不正行為に対して、感情が高ぶることは避けられません。しかし、ドラマの魅力はその複雑さにあり、最終的にどのような結末が待っているのかを理解するためには、少し距離を置いて冷静に観ることが大切です。

また、このドラマを観る上で、韓国社会における学歴至上主義や親子関係、さらには富裕層の閉鎖的な世界を知ることも重要です。これらの要素を理解しながら観ることで、ドラマが描くリアルな社会問題に対して、より深い視点を持つことができるでしょう。視聴者としては、ただの“ドラマ”としてではなく、社会的な背景や心理描写を読み解く目を養うことが大切です。

最後に、視聴後に心が疲れることを覚悟し、リフレッシュする時間を設けることも忘れないでください。「ペントハウス」のような重いテーマを扱ったドラマは、観た後に感情が揺さぶられ、しばらく気持ちが落ち着かないこともあります。ストーリーに没入するのは大切ですが、適度に気分転換をし、心のバランスを取ることが、観続ける上での秘訣です。