韓国ドラマ『この恋は初めてだから』と「逃げ恥に似ている」「パクリでは?」という声があるのをご存知でしょうか?
確かに契約結婚という設定やストーリー展開に共通点がありますが、果たして本当にパクリと言えるのでしょうか。
この記事では、両作品の構成やキャラクター、テーマの違いを整理しながら、疑問に対する答えを明らかにします。
この記事を読むとわかること
- 『この恋は初めてだから』と『逃げ恥』の共通点と違い
- パクリ疑惑の原因となった邦題と原題のギャップ
- 作品に込められた人生観や自己肯定のメッセージ
Contents
「この恋は初めてだから」は本当に「逃げ恥」のパクリなのか?
『この恋は初めてだから』は、韓国ドラマらしい繊細な描写が光る作品です。
一方で、日本の人気ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』と設定が酷似していると話題になることもしばしば。
契約結婚というモチーフや恋愛への発展など、多くの共通点があるからです。
契約結婚という設定の共通点と違い
両作品に共通しているのは「契約結婚」という設定です。
『逃げ恥』では家事代行サービスの延長としての契約結婚がテーマになっており、雇用関係に基づいた実用的な結婚という枠組みが強調されます。
一方、『この恋は初めてだから』では住宅事情や経済的な理由からの同居契約に端を発しています。
同じ「契約」と言っても、出発点と目的が異なるため、似ているようで実は根幹が違うのです。
物語の進行とメッセージ性の比較
『逃げ恥』は、社会的価値観やジェンダー論など、現代的なテーマを積極的に取り入れていました。
対して、『この恋は初めてだから』は自己肯定感や人生の選択といった、もっと個人の内面にフォーカスしています。
主人公たちの葛藤や成長に重きを置いた構成になっており、視聴を続けることで“逃げ恥のパクリ”という印象は薄れていきます。
このように、設定は似ていてもテーマ性と人物描写の深さは別物であることがわかります。
邦題と原題のギャップが誤解を招いた?
『この恋は初めてだから』という邦題は、ロマンチックな恋愛ドラマを連想させます。
しかし、原題を知るとその印象は大きく変わります。
実はこのタイトル変更が“パクリ疑惑”の印象を強めた可能性も否めません。
「恋」より「人生」だった原題の意味
この作品の原題は「この人生は初めてだから」(Because This Is My First Life)です。
つまり、「恋」ではなく「人生」がテーマの中心であり、タイトルから受ける印象とはかなりのギャップがあります。
契約結婚を通して成長し、人生の意味を模索する過程が描かれており、恋愛はあくまでその一部にすぎません。
「恋」ではなく「人生」だからこそ、自己肯定感や家族、働き方といった深いテーマに触れているのです。
タイトル変更で変わった作品の印象
邦題が「この恋は初めてだから」となったことで、恋愛中心の軽めなストーリーという印象を与えてしまいます。
このミスマッチが「逃げ恥」との比較を助長し、パクリでは?という疑念を呼ぶ一因になったとも考えられます。
しかし実際には、物語は単なるラブストーリーではなく、人生における価値観の再構築という重厚なテーマに取り組んでいます。
タイトルの印象だけで作品を判断するのは、少し早計かもしれません。
【この恋は初めてだから】パクリ疑惑まとめと本当の魅力
ここまで見てきたように、『この恋は初めてだから』は“逃げ恥”と設定の共通点はあれど、根本的なテーマやアプローチは異なります。
パクリと断定するのは早計であり、むしろ違いを知ることでこの作品の独自の魅力が浮かび上がってきます。
最後にその魅力を改めて整理してみましょう。
“似て非なる”作品としての独自性
確かに序盤の設定は『逃げ恥』に似ていますが、視聴を進めるほどに登場人物たちの個人的な悩みや葛藤が物語の中心になります。
とくに主人公ジホの視点から描かれる女性の生きづらさや社会的プレッシャーは、現代の多くの女性に共感を呼びます。
また、脇役たちのサイドストーリーにも厚みがあり、「ひとつの人生観を問う作品」として完成度が高いといえます。
視聴者の心をつかんだ理由とは
このドラマが支持された最大の理由は、押しつけがましくないリアルな人物描写にあります。
感情表現を抑えながらも、登場人物たちが人生の選択に悩み、少しずつ前に進む姿は、多くの視聴者の心に響きました。
恋愛にとどまらず、働き方・家族・将来といったトピックにまで触れている点も魅力です。
視聴後に「良かった」と感じる理由は、まさにそこにあるのではないでしょうか。
この記事のまとめ
- 『この恋は初めてだから』は契約結婚がテーマ
- 『逃げ恥』との共通点が多くパクリ疑惑も
- 出発点やテーマ性には大きな違いあり
- 「人生」が原題だが邦題では「恋」に変更
- タイトル変更が誤解を招いた可能性も
- 個人の価値観や自己肯定感が主軸の物語
- 脇役の物語も深く丁寧に描かれている
- 恋愛ドラマ以上に“人生”がテーマの作品
- 視聴者の共感を得る静かな魅力がある