お月見は、日本の秋の風物詩として親しまれていますが、実は他のアジアの国々でも似たような行事が行われています。
中国、韓国、台湾、ベトナムなど、それぞれの国で独自の風習やお祝いの仕方があります。
また、お月見の起源や歴史、象徴と意味を、お伝えしますので、ぜひ最後までお楽しみください。
Contents
お月見の海外の事情
中国、韓国、台湾、ベトナムのお月見事情について詳しくご紹介しますね。
中国
中国のお月見は「中秋節」と呼ばれ、家族団らんを大切にする行事です。
中秋節は旧暦の8月15日に行われ、家族が集まって月餅を食べながら過ごします。
月餅は丸い形が家族の円満を象徴しており、家族みんなで食べることで絆を深めます。
中秋節は中国の代表的な祭日の一つで、春節や端午節と並んで重要な行事です。
月餅には様々な種類があり、餡やナッツ、卵黄などが入っています。
また、家族や友人に月餅を贈り合う習慣もあります。
韓国
韓国のお月見は「秋夕（チュソク）」と呼ばれ、祖先を敬う行事です。
秋夕は旧暦の8月15日に行われ、家族が集まって祖先に感謝の意を示す儀式を行います。
新米のご飯や松餅（ソンピョン）を供え、家族で分け合って食べます。
秋夕は韓国の三大祭日の一つで、元旦や端午節と並んで重要な行事です。
家族全員が集まり、祖先の墓参りをしたり、茶礼という儀式を行ったりします。
松餅は半月型のお餅で、松の葉で蒸して作ります。
台湾
台湾のお月見も「中秋節」と呼ばれ、家族団らんを楽しむ行事です。
台湾の中秋節は中国と同じく旧暦の8月15日に行われ、家族が集まって月餅や文旦を食べながら過ごします。
文旦は柑橘系の果物で、食べ終わった後に帽子を作って遊ぶこともあります。
台湾の中秋節は家族でバーベキューを楽しむことが一般的です。
町中でバーベキューをする光景が見られ、家族や友人と一緒に賑やかに過ごします。
また、月餅を贈り合う習慣もあります。
ベトナム
ベトナムのお月見は「中秋節（テットチュントゥ）」と呼ばれ、子どもたちのための行事です。
ベトナムの中秋節は旧暦の8月15日に行われ、子どもたちが灯籠を持って練り歩くイベントが行われます。
月餅や果物をお供えし、家族でお祝いします。
ベトナムの中秋節は子どもたちが主役で、灯籠を持って行列を作ったり、仮装をして楽しんだりします。
また、貧しい子どもたちに文房具などをプレゼントするボランティア活動も盛んです。
中国の中秋節と日本のお月見の違い
中国の中秋節は家族団らんを重視する行事で、日本のお月見は収穫を感謝する行事です。
中秋節は家族が集まって月餅を食べながら過ごすのに対し、日本のお月見は秋の収穫物を月に供えて感謝することが中心です。
中国の中秋節は旧暦の8月15日に行われ、家族が集まって月餅を食べながら過ごします。
月餅は丸い形が家族の円満を象徴しており、家族みんなで食べることで絆を深めます。
一方、日本のお月見は同じく旧暦の8月15日に行われますが、主に収穫物を月に供えて感謝する行事です。
お供え物としては月見団子や秋の収穫物、ススキなどが一般的です。
中国の中秋節は家族が集まることが重視されるため、家族全員が集まって団らんを楽しむのが特徴です。
一方、日本のお月見は収穫を感謝する意味合いが強く、家族だけでなく地域全体でお祝いすることもあります。
お月見の起源と歴史
お月見の起源は中国にあり、日本には平安時代に伝わりました。
中国では「中秋節」として古くから親しまれており、月を愛でる行事として家族団らんを楽しむ風習が根付いています。
日本では、平安時代の貴族たちが月を眺めながら詩を詠む「月見の宴」を楽しんだことが始まりとされています。
これが庶民にも広まり、現在の「お月見」として定着しました。
お月見の伝説と物語
お月見には、各国で様々な伝説や物語が伝わっています。
日本では「かぐや姫」の物語が有名ですが、中国では「嫦娥奔月（じょうがほんげつ）」という月に住む仙女の伝説があります。
韓国では「ウサギの餅つき」の話が伝わり、ベトナムでは「クオイおじさん」の伝説が語り継がれています。
これらの物語は、お月見の行事に深い意味を持たせ、子どもたちにも親しまれています。
その他の国でお月見に似た風習はある？
お月見に似た風習は、他の国ではあまり見られません。
お月見は日本や一部のアジアの国々に特有の行事であり、月を愛でる文化が深く根付いているためです。
お月見は日本、中国、韓国、台湾、ベトナムなどのアジアの国々で広く行われていますが、他の地域では月を愛でる行事は一般的ではありません。
例えば、欧米諸国ではハロウィンやクリスマスなどの行事が主流であり、月をテーマにした行事はほとんど見られません。
また、アフリカや中東、南米などの地域でも、月を愛でる行事は特に存在しません。
お月見は、月を愛でる文化が深く根付いているアジアの特定の国々に限られた行事と言えます。
他の地域では、月に関連する行事はほとんど見られないため、お月見に似た風習はないと言えるでしょう。
お月見の海外の事情のまとめ
中国の中秋節は月餅を食べながら家族で過ごし、韓国の秋夕は祖先を敬う儀式が行われます。
台湾ではバーベキューを楽しみ、ベトナムでは子どもたちが灯籠を持って練り歩くイベントが行われます。
どの国でも、家族や友人と一緒に過ごすことが大切にされているのが印象的です。