3月といえば、小学生の子供にとっては嬉しい春休みでも、ママにとってはお悩みもたくさん出てくる時期でもありますよね。
小学生の春休みの宿題については、各家庭での価値観や子どもの個性によってもそれぞれ導き方が異なってきます。
そこで、今日は先輩ママから学ぶ「春休みの宿題の進め方や工夫」を見ていき、春休みの宿題が終わらない「原因」についても考えていきます。
終わらない春休みの宿題を前に、困っているママたちへ「春休みの宿題の意味」を紐解いていきながら順番に解決策を見つけていきます。子供たちと充実の春休みにするために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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小学校は春休みの宿題どうなるの?

3月が来ると子供たちの新学期の準備など忙しい時期がやってきますが特に、春休みの宿題では頭を抱えて悩んでいるママも多いことでしょう。その一方で、春休みには宿題がないという地域もあります。この差は、小学校側の考え方の違いや教育委員会の方針など、それぞれの地域によって異なる事情があるようです。
まず初めに「春休みの宿題がある場合」、全く新しいことに取り組ませるというよりも、これまでの学習が理解できているのかを確認する「復習」が主な学習内容となっています。そのため、振り返ってみて「何が理解できて、何が理解できていないのか」を知ることが大切になります。親にとっても学年の区切りの段階で、我が子の状態を知っておくことが出来ると、子供が行き詰ってもフォローすることが出来ます。
春休みの宿題は復習が中心となる
決まった宿題(課題)がある場合、すでに学校の授業で学んだことから、それが出来ることが前提で主題されています。そのため、そこに詰まってしまうと新しい学年で少し苦労をしてしまうことが出てくることがあります。そこでママがしてあげられることは「何で出来ないの?」と責めることではなく、「分からないことや行き詰ってしまう箇所を理解して出来るように導いてあげること」になるのですね。
ママが代わりに宿題をしたのでは全く意味がなくなってしまうので、春休みの期間中に1度は子供の春休みの宿題の進行状態や理解度をしっかりと見極めてあげる時間を作ってあげてほしいものです。宿題をやろうと思っても「分からない」のでは出来なかったり、やる気や自信を無くしてしまう等、あまりにも可哀そうなことになってしまいます。
小学校によっては宿題がない場合もある
小学校によっては、春休みの宿題がない場合もあります。ご存知のように、それまでの学年を終えたことで担任も変わりますし、学習が完了しているため、春休みには宿題を出さない小学校もあるのですね。
しかし、宿題がないからといって遊んでばかりいると、せっかく学んだことを忘れてしまうこともあるので注意が必要です。学習は毎日の継続があって初めて覚えることになるのですが、覚えたつもりでもそれが一時的な場合には、ほとんどを忘れてしまうのが残念ながら人間の脳なのですね。
子ども達にとって春休みは「大きな変化」があるとき

春休みは、子どもにとって「連休がある」というだけではありません。なかには、とても大好きなお友達とお別れをする場合もありますよね。また、クラス替えに対する不安を抱えていることも考えられます。
- 環境が変わるストレス
- 慣れていたクラスメイトや先生から離れてしまうストレス
- まだ見ぬ新しいことへの不安
3月からの春休みは、子供たちに無意識にでもこうしたストレスが掛かってきます。大好きだったお友達が遠くに行ってしまう悲しみを抱える子供もいるでしょうし、自分がパパやママの都合で遠くにお引越しを余儀なくされる場合もあります。そんな時には、出来るだけじっくりと話を聞いてあげるようにしてあげましょう。大人の都合で、子供は大きな環境の変化にさらされてしまうため、ママが真剣に聞いてあげることは大切なんですね。
不安とホメオスタシス
これらは子供だけでなく、大人にも共通することで、人間の体内には「ホメオスタシス」というホルモンがあります。ホメオスタシスは同調ホルモンとも呼ばれています。その性質は、ホメオスタシスというホルモンの働きによって「同調する」ことにより安心感を得る、つまり自分の不安を上手に安定させようとする働きになります。
例えば、学生時代に仲良しだった友人と久しぶりに同窓会で会うとなんだか少しソワソワしたり、親しく話せなくなる経験が誰でもあるのではないでしょうか。学生の頃では、いつもの仲良しとおしゃべりすると、「いつもと同じ」状態だから安心出来るのですが、少し離れている期間があると「いつもと違う」状態になります。そのため、同調が出来なくなり不安感が生まれてくるというわけなのですね。
不安になるのは普通と受け止めてあげる
動物の例を挙げてみてもそうですが、みんなが大好きな猫ちゃんも「いつもと違うこと」にはすごい反応してストレスを抱えますが、私たち人間もみんな同じなんですね。大切なのは、いつもと同じことで安心感を得て、いつもと違うことで不安になるのは「普通のこと」なんだと、不安を持っている子供に対しては「大丈夫だからね」としっかり受け止めてあげることなんです。
発達心理学上では大切な時期に掛かることもある

子供たちは、ちょうど小学校の半ばで「ギャングエイジ」という時期を迎えます。10歳前後と言われていますので、学年で言えば3年生~4年生が該当するのではと思われます。子供の性格や環境によっても若干の個人差はあるので、前後する場合があるのですね。
このギャングエイジの頃は、「ギャング」というだけあって、ちょっとした仲間(集団やグループ)で遊んだりすることを好むようになります。鬼ごっこやゲーム、そしてスポーツなどが楽しく感じられる時期ですね。
ギャングエイジと思春期
ギャングエイジは、社会性が育ってきたという証です。それまでは、自分のことで一杯だったのが、誰かと何かをしようという意識になったり、人の気持ちを考え始めたりします。また、親に秘密を持ち始めたり、人間関係で初めて悩みが出てくる時期でもあります。ギャングエイジは、ちょうど思春期の手前であることから、ここは上手く乗り越えていきたい時期ですね。
また、自分と他者の違いに気付くようになり、その価値観が悪い方向へと働いてしまうと「いじめ」が出てくる場合もあり、ちょうどこれらはギャングエイジの頃に起こりやすくなってきます。
いじめに関わっていると気付いたら…。
いじめは、どんな理由があっても「絶対にしてはいけない行為」です。憲法でも守られている人権は、たとえ子供でも侵してはいけない重要なことなんだと普段から家族で話し合うことも必要ですね。自分の子どもが「いじめられる側」になることは避けなければいけませんが、「いじめる側」になることも絶対に避ける必要があります。
また、誰かと違うといった「差異」を認め合って生きる社会を作るためには、我が子が幼い頃から「ママ自身が差異を認める」ことが重要な役割となってくるのではないでしょうか。
春休みの宿題が終わらない原因

春休みの宿題が終わらないとママの方が落ち着かない気持ちになりますよね。しかし、子どもが宿題を終わらせていないのは、本当にその子どもが悪いのでしょうか。もしかしたら、何か大きな理由を見逃している可能性があります。子どもをよく観察して考えてみましょう。
また、春休みの宿題が終わらない原因としては、およそ次のように大きく分けて3つあるのではないかと思います。1つ目は環境、2つ目は体調、そして3つ目はメンタルと、この3つのバランスが崩れると子供たちは本来の力が発揮できなくなったり、なんだか調子が出ないことが多くなります。それでは、1つ1つ見ていきますね。
子どもを取り巻く環境問題
1つめは、子どもを取り巻く全体的な環境です。これは毎日の生活習慣もあてはまるのではないでしょうか。近年は親の共働きにより、就寝時間が遅くなっているのが問題となっています。コンビニやゲーム、カラオケといった24時間営業のお店が増えたことも重なり、乳幼児を夜中に連れまわしているパパやママがいるのも残念ながらいるのが現実ですよね。
しかし、人間は元々「太陽と共に起きて活動し、太陽が沈むと共に寝る」といった生命の働きが本能として残っているものです。例えば、同じ6時間を寝るとしても、昼間と夜では全く疲労回復の仕方が違いますが、これも体内リズムを整える方が健康的に生きられるという「自然からの警告」かもしれませんね。春休みに宿題が終わらない時には、自分の子どもがしっかりと睡眠をとっているのか、1度しっかりと確かめてみるのも良いですね。
スマホと夜更かし
「おやすみなさい」といったものの本当に寝ているのか、心配になるときがありますよね。子供によっては、親が見ていない時間にこっそりとスマホでゲームなどをしている場合があります。必要な睡眠がとれなくなるだけでなく、視力が落ちてしまったり、就寝したとしても「良質な睡眠」とはならないことも多く、スマホの使い方についても、当てはまるところがある場合は考え直した方が良いようです。実は、mama’sの子供も、これが原因(隠れて真っ暗な室内でゲームをしていた)で、小学生の頃から、すでにメガネが必要になってしまいました。
子どもの体調

そして2つ目は体調のことです。もしかしたら宿題が終わらないのは、子供が悪いのではなく体調に問題が隠れているのかもしれませんよね。しかし、痛いところがある、なんだかしんどい、ご飯をあまり食べたくない等の状態になって不調を抱えているにも関わらず元気に遊んでしまうのが子供でもあります。
ご飯をしっかりと食べているのか、栄養は偏っていないのか、このような点検をすることは宿題より最優先した方が良いですね。お腹がいっぱいになれば何でも良いというのは、たまになら笑って過ごせますが、毎日となると心配です。それは、食事の影響は何年も経ってから出てくることが多いからなのです。
食事のバランスが数年後に影響する
食事はバランスよく取れているのか、たまにはママの体のためにも立ち止まって考えてみましょう。例えば、カルシウムが不足してしまうと「イライラする」ことが多くなります。キレやすい子供の多くは、カルシウムが不足しているとも言われています。もし心当たりがあるようなら、牛乳を飲んだり苦手な場合には乳製品を使ったお料理に変えてみるなど、少し変化をの楽しんでみることをお勧めします。
健康法としてテレビなどでも、あれが良い、これが良い…と色々な食材を紹介しています。確かに、1つ1つを見るととても良いものですが、それらを見ていて気付いている人も多いことでしょう。それは「順番に体に良いと言われているものを食べれば良いのではないかな?」ということです。また、いくつもの食材を組み合わせると相乗効果が生まれる場合もあります。
忙しいママの味方
忙しいママが体の負担になるまで頑張って何品もお料理を手作りすることは、毎日となると大変ですよね。そんな時には、缶詰やスーパーでお惣菜でも大丈夫です。お豆類やお豆腐、煮物など豊富にありますが、それらを利用して上手に食べる品目を増やしていきましょう。もちろん、これらはママの体のためでもあります。出産後には忙しくて自分の体を顧みないママも多いと思いますが、我が子が可愛いからこそ「自分の体を守る」ことを意識してほしいです。知らず知らずに、隠れ貧血になっている場合もありますし、家族みんなの健康を考えてみる時期として春休みは良い機会となりそうですね。
子どものメンタル

そして3つ目は、子どものメンタル面です。元気な子どもでも、小学生にもなると社会性も芽生えてきて、他者との違いにも気付き始めます。それらを短い期間に子供たちは経験していきます。確かに大人にとっては、2~3年は「この間」と感じるほど短く思えますよね。その期間にたくさんの変化や葛藤が生まれては消える時期だと捉えてあげることが大切です。
これまでは親にしてもらっていたことも「自分でする」ことが増えていくし、自分の子どもが成長するということは他人の子どもも成長するということです。色々な性格や価値観、そして気持ちや心の傷などを経験しながら、みんなとの共通点や差異に気付いていきます。
初恋や心の傷
小学生で「初恋」を体験する子供も多いですね。ママの愛情を受けて育ってきた子供が、初めて人の気持ちを意識したり、自分のことを好きになってくれない(好きになってくれる)などの「思うようにならない経験」もしていきます。ハラハラドキドキしますが、自分のことを振り返ってみると「失敗も経験も大事」って納得できるママも多いですよね。
大人と子供の時間の感覚
大人になると「一定の同じこと」をするために時間を短く感じるそうです。そして反対に、小学生の頃はたくさんの経験をするために「とても長い期間」に感じるようです。子供は、10分あったら元気に遊びにいってしまいますが、大人は10分あると言われても「10分しかないから行かない」と考えることが多いですよね。脳は、たくさんの経験をした方が1日1日が長く感じ、同じことを繰り返していると1日が短く感じるって分かる気がします。その瞬間は長く感じても、確かに1日の終わりはあっという間ですよね。
実は素晴らしい力を秘めている
子供の遊びは、将来の社会性を養うためにも、後々自分の力を発揮するためにも重要な経験となります。小学生の頃は、色々なトラブルや小さな成功が大きな学習にもなります。デスクでの学習と外遊びでの学習のバランスを大切に見極めてあげましょう。
- 友達との関わり方(誘う・誘いを断る・主張する・妥協するetc.)
- 感情表現の方法(怒る・我慢する・喜ぶetc.)
- 生命の尊厳(ケンカで痛みを知る・仲直り・言葉で傷つくことを知るetc.)
このように色々な角度から子供たちは学習していきます。小学校の頃は、同級生を始めとして、学年が6つもあることで幅広い年齢の子どもと関わることが出来ますよね。そのため小さな子どもを労わる気持ちや上級生を尊敬する気持ちも芽生えてきます。大人が想像するよりも子供たちは、はるかに質の高い学習を毎日していることになります。そんな子どもの秘められた力が発揮されないわけがないのですから、春休みの宿題は視野を広くママが持つことも大切にしてくださいね。
春休みの宿題の進め方

春休みの宿題の終わらない原因が分かったら次に進んでいけます。何事も理由が分かると、次に「何をしたら良いのか」という解決方法が見えてくるからなのですね。ここからは、原因を取り除いていきながら出来る方向へと導いていける方法を見ていきます。
まず、小学生の宿題をしっかりと取り組むには、その条件を整えることから始めていきます。その条件とは、主に次のような事柄になってきますので看ていきますね。
- 勉強(学習)する環境
- 勉強の目標
- 勉強の方法
- 勉強のコツ
- 勉強の考え方
誰だって初めてのことや、自分で上手くいかないことは、不安が大きくなるし、早く解決したくて方法を教えてもらいたいですよね。子供だって大人と同じように、きっと春休みの宿題を早く解決してスッキリして春休みを楽しみたいのだと思います。また、これらはだいたい、次の順番で考えていくと上手くいくことが多いです。
- 落ち着いて取り組める場所や環境を作る
- 環境が整ったら「何をいつまでにどうするのか」考える
- 自分で作った目標を達成するための方法を決める
- どうしたら効率の良い勉強の仕方になるのかを見つける
- 勉強の捉え方を確認しながら取り組み始める
仕事でも遊びでも学習でも上記にあることは共通することも多いのではないでしょうか。ここまでママが導いてあげたら、子供はどんどん春休みの宿題をしていけるでしょうし、その後もコツを掴んだら楽しく学習に取り組む子供に成長するかもしれませんよね。では、具体的に1つ1つ見ていきましょう。
学習環境を変えてみる

引用:https://homes.panasonic.com/common/kosodate/
ママのそばであるリビング学習もOKですよね。最近では、LDKは主流になってきましたが、子どもの様子を見ることが出来る配置になっていたり、子どもの勉強スペースがあるLDKには驚くほど便利でおしゃれだなと思います。こういった家づくりが流行ってきた背景には、やはり小学生の頃には「宿題を見てくれる親がそばにいた方が良い」ことが分かっているからなのでしょう。
家庭の中で、もしスペースが許されるようであれば、ダイニングキッチンの近くに「宿題するスペース」を作るのも良いですね。ちょっとしたスペースに机とイスを置くだけで大丈夫です。それが子供にとっては「やる気スイッチ」が入ってきて宿題に取り組めるなど結果として良くなる場合があります。
リビングやキッチンでの勉強での落とし穴
いわゆるLDKでの宿題は、困った時に何でも親に聞けるメリットがある反面、テレビやDVDなど誘惑がたくさんある場所でもあります。宿題のせいで家族が楽しめないのでは、もったいないですよね。そこで、来客時にはリビング学習を別の形に変えたり、家族みんなでしっかりと時間を決めるなど約束事を子供としておく方が良いでしょう。
学習の目標を視覚化する

大人でさえも、先の見えないゴールほど辛いものはありません。出産は男性には耐えられないと言われるほどの「痛みの極限状態」を女性が乗り越えることが出来るのは、「赤ちゃんに会える」という幸せなゴールがあるからだと思います。
子供が生まれた頃を思い出し陣痛で例えるなら、「陣痛が10分間隔になったら入院する」、「陣痛が数分おきになったら分娩室に移動する」、子宮口が全開大になったら赤ちゃんが生まれてくるという道のりを妊娠期間に学んでいることで知っているから頑張れます。これが「いつ会えるのか分からない陣痛」だったとしたら、女性も耐えられないかもしれないですよね。
出産の途中経過を知ることで「順調」なのか、赤ちゃんの状態が分かり、いま何をしなければいけないのかがはっきりと見えてきます。ゴールという出産までの経過が分かると、あとどれくらいなのか目安が分かります。また、ここまで頑張ってきたのだから大丈夫だという状況が分かることで、辛い陣痛を乗り切るための励みにもなります。学習やマラソンだって、同じことがいえますよね。
つまり、春休みの宿題の全体像を見せてあげることが大切になってきます。子供にとって見えないゴールになると辛いだけなので、そこをしっかりママが視覚化(見える形)してあげましょう。これを頑張ったら、こうなるんだなとゴールが分かったら子どもだって「やる気スイッチ」が入りやすくなります。
視覚化のポイント
物事は、漠然としたものほど進みにくいものですよね。視覚化してあげるということは、具体的に記してあげることになります。
- 小さなことも細かく書く(どこまでをやるのか、何ページまで頑張るなど)
- 視覚で楽しめる工夫もする(色を付けたりシールを活用する)
- 時間のかかるものは大きく見やすく書いていく
- ゴールまでのスケジュールも作成しておく
地図を見ながらドライブを楽しむように、「今自分はどのあたりにいる」のかを子供が分かるようにしてあげて、ママと一緒に確認しながら進めていくのが大切ですね。一緒に「このあたりでゴール(目的地)だね」と励ましていくことが、楽しみに変われば春休みの宿題も終わりが見えてきます。
時間を決めて習慣化する

誰でも「この後で…」と、ついつい始められなくなる経験をしたことがあると思います。頭で分かってはいるんだけど、学校と違ってお友達も先生もいないし、始業開始の合図もないとなると、「あとでも良いじゃん」となってしまうのも無理ないことですよね。
もしも、自分で「よし今から取り掛かろう」と開始しにくい子供の場合には、時間を決めることも効果があります。とにかく春休み中は「10:00になったら勉強する」といったように具体的なスタート時間を決めるという方法です。もしも、固定した時間に始められない場合は、行動によって開始時間を目安にする方法もあります。
- 例:10:00から勉強を始める等 ➡ 時間を固定して決める方法
- 例:帰ったら30分後に勉強を始める等 ➡ 時間をパターン化する方法
どちらの方法でも子供に合った方法を選択してあげてください。この場合の目的は、学習を決まった時間にするという形で「習慣化する」ことなのですからね。
スタート時間のポイント
あくまでも勉強の始まり時間だけを決めておくことがコツです。つまり、何時に勉強を終わらせる(やめる)のかは決める必要がないのです。予め、視覚化した目標に沿って勉強するわけですから、テキパキと頑張ったら早く終わる可能性もあるし、嫌だなーってダラダラしていると、いつまでも終わらないということを子供が覚えていくでしょう。そういう感覚は子供自身が自分で掴まないと分からないので、ママはそのために終わらない宿題の進め方の道順を作ってあげるのです。
勉強のスタート時間で注意すること
宿題をしてから遊びに行くようにと、子供に言い聞かせてしまうことで「適当な宿題の仕方」をしてしまうことが増えて問題となりました。とにかく終わらせたら遊んでも良いんだと思ってしまうと、「どうでもいい学習」となります。どうでもいい学習では将来のために、子供にとっては全く意味のないことになってしまいますね。そのため、先ほどの習慣化を取り入れる方が効果が高いのです。遊んでも良いけど、やることは「しっかりとやろう」と自覚させる方が、早く宿題を終わらせる方法よりも重要なのです。
たまにはスピードを意識させる

スピードを意識することは、これから大人になるまで重要な事柄であることは、みなさんご存知ですよね。早い子供では、幼稚園から受験がある時代ですが、どんな子どもでも高等学校になる頃には必ずと言っていいほど「受験戦争」を体験していくことになります。それは知識を覚えることは当たり前ですが、試験中に時間を意識することも重要になってきます。
いくら知っている(覚えている)答えだったとしても、人より解答するのが遅くて時間がかかっていたのでは、残念ながら合格することは出来ません。決まった時間内に答えることで初めて、頑張った知識が活きてくるのですよね。そういう意味からも、幼い頃から少しずつでも良いので「時間を意識する」習慣は大切です。
スピードアップで効率的な勉強
算数は、中学生になったときの数学の基礎となる部分です。それは、計算を出来るだけ早くすることで、より多くの問題を解くことが出来たり、空いた時間でもう一度確認をすることが出来ます。そういった「ゆとり」が結果的に合格を引き寄せてくれます。
科目によって使い分ける
ただ何でもかんでも時間をはかれば良いという問題ではありません。国語などの文系は、丁寧さも問われる科目です。もちろん早く出来るのに越したことはありませんが、じっくりと考えたり丁寧に書いて仕上げることに時間を意識してしまうと「雑になる」可能性が高くなってしまいますし、それでは本末転倒ですよね。
- 算数などの理系問題 ➡ 時間を意識する
- 国語などの文系問題 ➡ 丁寧さを重視する
つまり、早く解けるように訓練した方がメリットがある科目と、丁寧にじっくりと取り組む科目は使い分けることが大切なんですね。ちなみに算数などの計算問題は、解けば解くほど訓練されて、問題を解くのが早くなってきます。そうなると子供自身がきっと楽しくなってきますのでママも頑張りも報われます。
分からないことは後回しにする

先程の受験の話と同じで、分からないことをずーっと考えていても解決しないことがあります。行き止まりになっているところで突っ立っていても、目的地には行けないからです。私たち大人がドライブをしていて目的地に行こうと思ったら、もし道を間違えた場合「地図を確認して別の道を探す」方法を取りますよね。そこで車を停車させたまま考えても時間がもったいないことを知っているからです。
しかし、これも「何にも解決しようとしないまま次へ進んでも良いのか?」という問題にぶつかります。何にも解こうとしないことを「諦めた」ような気持になると子供もスッキリしないでしょう。この方法や訓練は、早く諦めることではありませんから安心してください。
こうした場合には、一定の時間を設定するようにしてみましょう。例えば、悩むのは1分だけ…等です。その時間内では全力で考えてみるけど、どうしても分からなかった(時間内に解決しない)場合には、次の問題に挑戦する方向にシフトチェンジします。この頭の切り替えも訓練となります。次の問題に進むということは、諦めるのではなく別の「チャンスを掴みに掛かる」ということなんですね。
得意なことや出来ることから学習する
小学校でもお受験組の子供たちは、日々訓練をしていると思いますが、時間を決められた試験では「分かる問題(自分が解ける問題)から取りかかる」のが一般的です。分からない問題で10分も悩むより、その10分の間に他の5問を解いた方が点数を取れるからですよね。
- 1問も解けない10分 < 5問も解ける10分
時間の使い方を感覚として、幼い頃から身に付けておくことは大きくなってから「大きな差」となって現われてきます。小学生の時にはママがそばで見ていて「困っているな」と思ったら、ある程度の時間で「次の問題を頑張ってみようね」と促してあげることからフォローしてあげてくださいね。そして段々と分からないことを「分かること」に変えていきましょう。
市販の脳トレや問題で視点を変えてみる

数年前に流行した「ビリギャル」の映画は、たくさんの人に勇気や希望を与えたのではないでしょうか。主人公のビリギャルは、「全く勉強が出来ないのに名門大学の合格を目指して頑張った実話」でしたね。しかし、結果として証明してくれたのは「勉強が出来ない人はいない」ことであり、子供を取り巻く環境が「どんなヒントを与えるのか」で大きく才能を開いていくものでした。
また、その話にも出てきましたが、自分が高校生でも始めたのは「中学生のドリル」からでしたよね。自分の学年よりも下の学年(前の学年)へ戻って学習をするのは、もしかしたら親子で勇気がいる事かもしれません。変なプライドが邪魔してしまうこともありますね。だけど、春休みの宿題で大切なのは「出来るんだ」と自分に自信を取り戻すことにあり、基本的なことを復習することなのです。
1つ前の学習に戻ってみる
もしも学年末になって、子供がこの1年間の勉強で苦手なところがあるなと分かったら、「分からないと自信を無くす」よりも、「これなら分かる」というように「自信を持たせてあげる」方が賢明です。自信は不思議なもので、付いてくると「もっと出来る」という風に更なる自信が出てきます。また、その自信は子供が持つ本来の力を引き出してくれるため、これからの人生全てにおいて重要なことでもあるのですね。
- 例:3年生の宿題が分からない子ども ➡ 2年生のドリルで自信を付ける
- 例:3学期の問題が分からない子ども ➡ 1学期の得意な勉強から復習する
これは大人にも当てはまるので、ママも「自信が持てない」ことがあった時には、自分がこれなら出来る(負けない)と思えるものを思い出しましょうね。例えば、「子供たちには私は世界一愛されている」等です。すると臆病が飛んで行って、本当の魅力や力が湧いてくるので「ママ頑張って!」という気持ちで応援していたいなと思います。
体調を崩さないように生活習慣を整える
春休みの宿題が終わらない原因のところでも少しお話をしていきましたが、生活習慣を整えるのは想像以上に大切です。春は、年度末と年度初めなどの節目でもありますが、季節の変わり目があり体調を崩しやすい時期なんですよね。そこへ子どもの不安感が増すことが起これば、いつ体調を崩すか分かりません。毎日の生活の中で、きちんと栄養を摂る、決まった時間に就寝するなどの基本的な生活習慣を身に付けて行けるようにしていきましょう。これも条件の1つだと捉えてみてくださいね。
春休みの宿題を終わらせる工夫

色々な方法をご紹介していきましたが、ここからは方法ではなくママの力ともいえる「工夫」のお話です。春休みの宿題を終わらせるためには、気持ちをゆったりと持つことも大切ですし、生活を楽しいと思える工夫は「頑張ってみよう」という気持ち生み出してくれますよね。
そんな楽しくて大切な工夫を先輩ママたちの経験をもとに、まとめさせていただいたのでご紹介していきます。どんな方法も全てに当てはまる子供がいるわけではありませんが、我が子の子供の性格や個性に合わせて、色々と試したり挑戦してみてくださいね。
宿題をしたのか追求しない
共感を得やすいことの1つに「今やろうと思ったのに」ってことが、今も昔も変わりなくあるようです。大人でも、本当にやろうと思った時に「やったの?」とガミガミ言われたら、ちょっとうんざりしてしまいますよね。出来るだけ自主性を大切にして、ママは追及をしない方法で過ごしてみた方が「やる気スイッチ」を壊さずに済みます。
いつまでたっても変化がないなと心配になるようでしたら、「宿題は分かった?困ったことはなかった?」という風に、優しく声をかけてあげてみてくださいね。その方が子供は、「ちゃんと頑張ろうかな」という気持ちになりやすいのではないでしょうか。
一緒に学ぶ時間を作ってみる
子供(相手)に「やりなさい」というのは簡単ですよね。子供なんだから勉強して当たり前だとしたら、大人は勉強しなくても良いのかというと疑問が残ります。もしも時間が作れそうであれば、別々の内容でも良いので「お互いが学習する」という形を取るのもお勧めです。
自分はしないけど相手には強制するのでは、誰も言うことを聞いてくれませんからね。一緒に学んだり、発見したり、時には子供よりママの方が頑張ってみたりする姿を通して、子供に学ぶ姿勢を教えてあげることは学校の先生では出来ない「教育」の1つだと思います。それは決してお金では買えませんよね。時には楽しく、時には真面目にメリハリをつけてチャレンジしてみましょう。
懐かしい「たいへんよくできました」を活用する

幼い頃には、頑張った時にもらった「たいへんよくできました」の印が、誰でも記憶にあるのではないでしょうか。これをもらうと嬉しい気持ちがするのは、きっと子供だけではないですね。充実した達成感を得られたり、自分の努力を認めてもらえた気分がすることも影響しているのかもしれませんが、確かに大人もうれしいものです。他にもシールを貼ったり、色を塗ったりして、全てを頑張ったら何かが完成する仕掛けを作るのも楽しそうです。
実は、mama’sも約10年くらい前から、自分の仕事や勉強、そして自分で叶えたい夢などが実現できた(達成できた)時に、その項目に「たいへんよくできました」のハンコを押しています。結構、嬉しいもので、調べてみると他にも会社経営者や学校の先生など、色々な大人も実行しているようです。子供だけでなく、ママも自分で決めた目標を書き出してみて、出来たら「たいへんよくできました」を記してみてはいかがでしょうか。
頑張ったら良いことが起こる魔法を使う
毎回は大変なことも、月に一回など子どもの大きな目標が出来たときや家族のイベントなどには、サプライズやご褒美を用意しても良いですね。
- やらなかったら怒られる ➡ いやだな…。
- 頑張ったら良いことが起こる ➡ 頑張ってみよう!
このように、子供の頭の中にある土台を変えてあげるのは効果的です。ただし、目標を達成するための魔法なの「魔法を得るための目標」となってしまっては本末転倒ですね。子供ですから勘違いしないようなバランスを考えてあげるのもママも大切な役割だといえそうです。
小学校が求める家庭での教育

多くの小学校では、春休みの宿題を出さないことも出すことにも、それぞれの求める理由があります。学年が終わり、担任が離れてしまったことから見てあげる人が居ない場合や、新学期や進学などの準備に時間を使ってほしいこと、また学校の先生の過労など色々な問題が複雑に絡み合っているため、本当の理由ははっきりと分からないことも多いです。
しかし、春休みの宿題には学校だけでなく、各家庭での考え方なども反映させて「意味ある時間」に変えてあげましょう。特に自信を持てない子どもには、挽回するチャンスでもあるからです。
「宿題(勉強)が分からない」には2種類ある
ひとくちに「宿題が分からない」「勉強が分からない」と言っても、実は2パターンあることに気付いてあげることが大切です。子供にとっては、次の2パターンの分からないが隠れている場合があります。
- 勉強の内容自体が分からないケース
- どうやって勉強すれば良いのか分からないケース
つまり根本的な違いがここにあるために、どっちの「分からない」なんだろうってママまで泣きそうになるのですよね。しかし、勉強の内容自体が分からない場合には、初めからかみ砕いて教えていけば必ず出来るようになるので心配ないものです。もちろん学習の進め方のコツもあります。
ただ、どうやって勉強すれば良いのか分からないと子供が言っている場合には、「勉強の仕方が分からない」わけですので、宿題の内容だけでなく「学習の取り組み方」を教えていく必要があります。この場合には、勉強の仕方やコツが分かれば、後から能力を発揮して成績がぐんと伸びることも期待できるので、焦らずにしっかりと寄り添ってサポートをしてあげてください。
本当の教育とは何?

子供の頃には「なんのために勉強するの?」と疑問に感じたり、悩んだりしたママも多いのではないでしょうか。進学するためにだけ頑張っていると、大学に合格して入学した途端に「これから何をすればいいのか」悩んでしまう学生も多いそうです。意外と思い違いをしているのが、進学を目的としている場合です。
進学は「目標」とはなっても、決して「目的」ではないのですね。目的は、どういう生き方をするのかにあり、良い生き方を達成するために「目標」となる進学を選択するからです。なので進学することや良い点をとることを「目的」とする考えにならないように配慮してあげて欲しいです。もちろん良い生き方とは、その子供がしあわせだと思える生き方の延長線上に築かれていくものだとmama’sは考えています。
しあわせになるために教育はある
そもそも何のために宿題をするのでしょうか。これからの受験のため、社会で色々なことが分かるようになる基礎を築き上げるためですよね。では、何のために受験をするのでしょうか。もちろん少しでも良いお給料がもらえる会社に就職して、安定した生活を営むためです。
それらは結局、子供にとっての「幸福のため」なんですよね。幸福の形は人それぞれですが、少なくとも「生活の質を上げる」ことが必要であることは間違いありません。そして、生活の質をあげるには、まず健康であること…命がないと楽しい人生を送ることが出来ませんよね。健康があって初めて、心がまっすぐに育っていくことが出来るのです。小学生はそうした大切な時期でもあるのです。
真っすぐに伸びた心で育つもの
心が真っすぐに育つと、親への感謝が生まれますよね。そして勉強を教えてくれた先生やお友達にも「ありがとう」の気持ちが育っていきます。もちろん「ごめんね」という反省の心も育っていきます。もしも、どうしても今はお勉強をしたくないという子どもがいたとしたら「頭ごなしに怒る」のはやめて、別の角度から頑張れる方向へと励ましてあげましょう。
もしかしたら、その子が持つ「明るさや元気」は、誰かに笑顔や勇気を与えることが出来る人になる証なのかもしれません。もしかしたら、今は勉強をしたくないと思っていても数年後には興味を持ったことを調べたり、猛勉強を始めるかもしれません。どんな子どもにも可能性は無限にありますので、焦らずにのびのびと育ててあげてくださいね。
最後にmama’sからママへのメッセージ

今日は、春休みの宿題を中心として子ども達の心身や環境について見ていきました。大人にとっても、職場や税金などが区切りを迎えたり「新年度になる4月」は、色々な変化が気持ちを大きく揺らしてしまうこともあります。職場異動や転勤、引っ越し等など、まさにホメオスタシスの同調ホルモンが乱れる時期になるんですね。
しかし、何があってもママは、見ているからねと安心感を与えてあげることが出来るのは「ママにしか出来ない役割」です。この春休みに「分からなかったことを克服」したり、しっかりと復習することで、新学期の学習に取り組みやすい土台をママと一緒に築くことが出来るのですね。
次元は異なりますが、mama’sはテレビCMでジョージアさんの作品が大好きです。笑ってしまうようなストーリーの中に、しっかりとしたメッセージが含まれていて、ジーンと来ることも多いですよね。特に、「地球は誰かの仕事で出来ている」や「俺に出来ないことをあいつはしている…すごいな」的なセリフには、「自分には出来ないことをしてくれる誰かがいるから自分が今頑張れるんだ」というメッセージ性があり、どんな仕事の人にも励ましになるだろうなと思っています。
終わらないように感じる春休みの宿題を頑張っている子供たちも、いずれは社会でしっかりと私たちを支えてくれる時期が来ます。ママにはママにしか出来ないこと、子供には子どもにしか出来ないことがあり、それぞれ役割があります。春休みを通して家族の絆を考えてみるのも良いことですね。子供は「未来の大切な宝物」だと思って、今は優しく育てることを楽しんでください。