妊娠中から出産後に夫婦が行うことで、意外と多いのが「保険の見直し」です。
そして、その時に話題に上がるのが学資保険!
独身の頃は全く接点の無かった保険ジャンルなので、内容がよくわからず「入るべきなのか」と迷う方も多いのではないでしょうか?
今回は、学資保険に入ってない場合のメリットとデメリットについてご紹介させていただきます。
Contents
学資保険とは?

子どもを育てる上で必ず必要になるのが「教育資金」そして、その教育資金を貯める手段の一つが「学資保険」です。
- 満期時期を決める
- 月々決まった保険料を支払う
- 満期に満了保険金を受け取る
契約内容は保険会社により多少の違いはありますが、簡単にご説明しますとこのようなシステムです。
満了期は「分割設定」と「一括設定」から選べる会社が多く、一括の場合は高校進学時と大学進学時のどちらかに合わせる方が多いです。
加入してしまえば、途中解約しない限りは資金を貯めることができますね。
契約者に万が一のことがあった場合、その後の保険料の支払いは免除となりますのでその点は安心できます。
加入が早ければ早いほど月々の保険料は安くなりますので、出産後すぐに加入する方が多いようです。
貯金は必須なのです

公立、私立、各学校によって教育費用はさまざまですが、義務教育終了後からはまとまったお金が一気に必要になってきます。
義務教育終了後の教育資金はどのくらいかかるの?
- 高校3年間
公立高校→約120万円、私立高校→約310万円
- 4年制大学
国立大学→約250万円、私立大学(文系)→約400万円、私立大学(理系)→約600万円
- 専門学校
専門学校はジャンルも通う年数も様々ですが、300万から400万円くらいのところが多いです。
教育にかかる費用だけでもこのくらいかかります。
しかも、自宅から通える学校とは限りませんので、さらにお金がかかることになるでしょう。
妊娠中や出産後は、毎月ちょっとずつ貯めていけば大丈夫!などと思うかもしれませんが、義務教育中も習い事などをするようになると、その「ちょっとの貯金」がだんだん難しくなるのです。
そこで、以前はかなりの方々が「確実に貯められる」「返戻率が高い」学資保険に加入していましたが、現在は加入者がどんどん減っています。
どうして加入者が減ったのでしょうか
学資保険が人気だった頃と現在とでは、入試状況も変わってきています。
中学受験が増えたり、AO入試を受ける場合もあったりするので、まとまったお金が必要になる時期が予測できない不安も以前よりも増えました。
そして1番の原因として、返戻率が下がり、元割れをしている保険会社が増えている現状があります。
返戻率について

返戻率とは、期間中にあなたが支払った保険料の総額に対して、受け取った満了保険金の総額の割合のことです。
パーセンテージで表しますと、以前は120%の会社もありましたが、現在は最高がソニー生命の108%で、かんぽ生命は98%と元割れしています。
このパーセンテージの違いは、家計をやりくりしている主婦から見ると、かなり大きいです。
いろいろ考えると「入らなくてもいいのでは?」という気持ちが強くなります。
ここからは「学資保険に入らない」場合を想定して話を進めていきますね。
入ってない場合のメリット
- 家庭の事情が変わった時でも安心
- 想定外の時期に教育資金が必要になった時でも安心
- 保険会社の倒産などの不安は不要
現在の収入がずっと続くという保証は100%ではないですよね。
人生何が起こるかわかりません。
突然環境が変わり学資保険料の支払いができなくなり「途中解約」になってしまう場合もあるかもしれません。
途中解約した場合は元割れしてしまい、貯めるために加入していたのに減ってしまいます。
そして、満期を高校進学時や大学進学時に設定しているご家庭が多いと先にも述べましたが、最近は進学の選択肢が増えています。
私立、公立ともに「中高一貫校」が増えて、中学受験をする子どもたちも増えている状況です。
私立は3年間で約350万円、公立は3年間で約100万円がかります。
この金額を見て、公立はお金の面では安心と思った方もいるかもしれませんが、倍率が高い学校が多いので塾代などの準備費用が結構かかってしまうため、安心はできません。
https://twitter.com/kumahati8/status/448630314336665600
大学受験もいろいろ変化をしています。
AO入試などで早い段階から大学が決定した場合、入学金を支払う期日も早まります。
大学進学時(満18歳)での受け取りにしていた場合、誕生月によっては必要な時に間に合わないことも・・・
不況の続いている現在。
契約している保険会社が倒産しないとは限りません。
倒産したとしても、一定の保護があるはずですが100%ではないでしょう。
やはり、保険会社選びも満期の設定時期も予測不能でかなり難しいですね。
このような心配をしなくて済むことがメリットです。
入ってない場合のデメリット
- 自分に万が一のことがあった場合の不安がつきまとう
- 貯金は節税にはならない
- 貯金が苦手でお金を貯めることができない
万が一、事故や病気で子どもだけになってしまった場合、貯金もそこでストップしてしまいます。
遺児が困らないように、経済的援助をしてくれる団体などもあるので、不安しかない訳ではありませんが、やはり親としては一番不安になる点ですよね。
節税についてですが、学資保険で支払った額は「生命保険控除」として控除されるメリットがあります。
毎年しっかりと申請すると、まとまった額になります。
そして、強制的ではなく自発的に貯金をすることは苦手な人にとってもとても難しいことです。
こればかりは自分でどうにかするしかありません。
子どもの将来のために、強い意志を持って貯金をしましょう!
「入らない」という選択
とにかく返戻金に期待を持てない今。
そして、メリットとデメリットについてじっくりと考えた結果、あえて学資保険に入る必要はないのではないかという結論に至った方もいらっしゃると思います。
そこで、他にもっといい貯め方があるのではないかと思い、いろいろ調べてみました。
「学資保険に入らない」を選んだ場合の教育資金の貯め方のおススメを2つご紹介させていただきます。

学資保険以外の教育資金の貯め方
毎月自発的に貯金をする
自発的な貯金は自由です。
貯金する日も方法も金額も自由。
簡単そうですが、強い意志がないと続きません。
ただ、ある程度の金額が貯まってくると楽しみに変わる場合も多いので、是非チャレンジしてみてほしいです。
プチ貯金と一緒に児童手当を貯金
0歳から中学校終了時までの期間、主に行政から支給される手当です。
これを使わずに貯金しておくと、総額で約200万円となります。
そこに少額でも、こつこつ貯金をしていく方法もおススメです。
学資保険に入っていない理由のまとめ
学資保険に入るのが当たり前だと思われていた時代もたしかにありました。
年長者からは「学資保険は絶対に入っておくべき!」というアドバイスをいただくことが多いかもしれませんが、時代は変わり、保険の内容にも変化が出てきています。
学資保険に入るか入らないか
はっきりとした正解がないのでとても迷ってしまいますよね。
ご家庭によって教育資金のベストな貯め方は違いますし、家計に負担がかかり過ぎても困ります。
ただ、はっきりとしていることは、子どもが進学する度に、まとまったお金が必要になるということです。
その時のために是非、自分にぴったりの貯め方をみつけてください。